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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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数か月前に家同士の婚約者と結婚した。
寝室こそ分けなかったもののベッドには長いリボンが敷かれている。
これ以上、入らないという約束だった。
跡継ぎ問題は夫と恋人の間にできた子を実子とすればいいと思っていた。
それが今日は違っていた。
破られた不可侵条約。
熱がこもった瞳が自分を見る
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「大丈夫?」と君が声をかけてくれた。
だから僕は「ダメかもしれない」と素直に答えた。
その様子に君は少し驚いたようだった。
でも、すぐさま笑顔を浮かべて僕の手を取る。
「どうすれば元気になれる?」君は訊く。
僕は君限定の魔法の言葉を伝えた。
ちょっと恥ずかしそうにしながら君は言った
結婚を前提に同棲を始めた。
今までも泊りでデートがあったから、それの延長だと思っていた。
蓋を開けてみたら、全然違うものだった。
彼の意外な一面を見て、一喜一憂する。
「共同生活は始めが肝心だ」と教えてくれた先輩のいう通りだった。
彼を甘やかしてしまった。
彼は子供のようになった。
話の途中、君は軽い咳をした。
「風邪?」僕の問いに「大丈夫」と少しずれた答えを返す。
そこで、また話に戻る。
話自身は他愛のないものだったが、君と話すことは貴重なことだった。
また、しばらくすると君は咳をした。
君が吐いた嘘と本当。
次に会った時は、君は白いベッドに横たわっていた。
一緒にいても不安になる。
一緒にいないときはもっと不安になる。
私がいない間の彼を思うと不安になる。
人間にはたくさんの側面があって、今見ている彼だけが彼の全てじゃない。
ゆらゆらと心が揺れる。
私の知らない間の彼は誰を見つめているのだろうか。
私以外にも笑顔を見せているのだろうか
力強く抱きしめられる。
あまりの強さに骨がきしむようだった。
それから強引にキスをされる。
気持ち良くもない。
優しさの欠片もない。
身勝手な行動だ。
それに付き合わされる身としては勘弁してほしい。
親同士が決めた婚約者に、ここまで執着するとは思わなかった。
だってこんなの、愛じゃない
彼女と僕の関係は玩具と主の関係によく似ている。
真新しい時は夢中で遊んで、飽きたら見向きもしない。
だからといって、他の子どもが玩具箱から取り出して遊ぼうとすると、烈火のように怒る。
自分のモノだと主張する。
またしばらく僕で遊ぶ。
他人に取られないように。
歪な関係だ。
心が浮き立つ夏祭り。
花火も揚がる大規模なものだ。
お母さんに浴衣を着つけてもらって、髪をアップにしてもらった。
迎えに来てくれた彼は「可愛いね」と言ってくれた。
夜店で賑わうメイン通りで、はぐれないようにと手を繋いでくれた。
楽しいのはそこまで人波に酔いぐったりとしてしまった。
死んだら、みんな星になる。
夜空に輝く星は一つたりとも、損なわれない。
誰かの想い人なのかもしれない。
独りで見上げるのは少し寂しい。
だから二人で見るのが一番いい。
君が吐いた嘘と本当。
君は僕を置いて夜空を彩る星になった。
独りで仰ぐのは「少し」ではなく、とても寂しいものだった。
開けっ放しにしていた窓から、ひらりと紙が一枚舞いこんだ。
お茶を飲んでいた少女と青年の間に緊張が走る。
超常現象にはだいぶ慣れたが、この手のお誘いはあまり嬉しくなかった。
日時と場所だけが書かれた紙を見る。
中途半端に伸びた髪をヘアゴムで結ぶと立ち上がる。
生き残るために剣を握る
唐突に後ろから抱きしめられた。
少女の心臓はビクンっと飛び上がった。
生まれて初めての恋愛中だから、こういう時どうすればいいのか分からない。
力いっぱいではなく、壊れ物にふれるように優しいふれ方に頬も熱くなる。
「離してあげられなくてごめんね」
少年の声が耳元に吐息ごとふれあう。
今日のお菓子はマフィン。
チョコチップが入っている特製だ。
青年の元に少女は運んできた。
「また抜け出してきたのですか?」青年は少しあきれ顔になる。
「あら、だって美味しいものは二人で食べたほうがより美味しいでしょ」
少女はマフィンを渡す。
青年は二つに割って大きな方を少女に手渡す
ドラマも佳境だ。
主演女優が涙ながらにセリフを吐く。
「もう一度好きになって」
切ない名演技だったが、恋人役は「嫌いにはなれないけど、好きにはなれない」と返答した。
そして泣く女優を置いて去っていく。
脚本家は何を思って書いたのだろうか。
二人の純愛が売りのドラマだったはずだ。
「好きです。付き合ってください」見ず知らずの男性に言われた。
嬉しいと思うよりもドン引きしてしまった。
「初対面ですよね」私は勇気を奮って言った。
「話しかけたのは初めてです」男性は笑う。
少し幼い印象があってドキッとした。
「大丈夫です。一生かけて、口説き落としてあげるから」
「告白しても良いかい?」青年は穏やかに尋ねた。
「え。ちょっと、待ってください」少女は慌てる。
「いつなら良い?」青年はのんびりと訊く。
「いつならって。そういうんじゃなくて、心の準備というものが」と少女は赤面する。
「冷蔵庫のプリンを食べたのは俺だ」青年は言う。
「紛らわしい」
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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