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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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初めてのデートだった。
昼過ぎに駅に集合をして映画を観る予定だった。
背の高い彼はコンパスも広い。
一歩の大きさが違った。
置いていかれそうになる。
小走りになって着いていく。
子どものようにはぐれるからという理由で手を繋ぎたくない。
抵抗する心があるのは隠せない。
不器用な恋心だった
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帰り道、友達と別れる時が来た。
今日は部活動のせいでいつもよりも帰りが遅くなった。
ほんの数メートルだ。
家族に迎えに来てもらうなんてバカバカしい。
月が冴え冴えとして道を照らしてくれる。
ちょっと湧いてきた勇気を閉じこめるように。
恐る恐る、両手のひらをぎゅっと握る。
大丈夫だ。
毎日、見上げる月が膨らんできた。
中秋の名月と呼ばれる満月までもう少しだろうか。
ただの月だ。
それなのに、少女は天気予報を気にしていた。
二人揃って観たいと和菓子屋に団子を予約していた。
平穏な毎日に忘れ去りそうになる。
二人が出会ったのは偶然ではない。
妖刀の神剣・神楽が繋いだ。
ダイニングテーブルに置いてあった新聞を手に取り、青年は椅子を引く。
台所で忙しそうに働く少女が「おはようございます。寝癖がついていますよ」笑う。
幸せそうな様子に「おはよう」と返した。
手元を見ると腕時計は6時を指していた。
少女が目覚めて朝ご飯の支度をしていることに感心した。
修学旅行の定番。
京都の清水寺についた。
同じ班の幼馴染はバスが下りた時は楽しげだった。
だが坂道を上り、門をくぐったあたりから、言葉が少なくなった。
真っ青な顔色に「大丈夫か?」手を差し伸べた。
絶景といわれる清水の舞台を見ようとした。
幼馴染は怒り顔で、両手のひらにしがみつく。
一つの恋を終わらせた君は、別れの時泣かなかった。
それを僕は何もできずに見ていた。
笑顔で別れて「幸せだったよ」と僕に告げた。
僕は君の頭を撫でた。
アスファルトにポツリと涙が零れる。
君は静かに泣いた。
君の涙の味はどんな味がするのだろう。
興味が惹かれて頬をなめる。
塩辛い味がした
今日は両親の結婚記念日だ。
お祝いにホテルのディナーを予約した。
今年のプレゼントだ。
社会人になったのだ。
これまで育ててくれた両親に感謝するのも悪くない。
それに広い家に一人というのもワクワクする。
両親の視線を感じず、ゆっくりできるのは貴重だ。
「よし、楽しむぞ」独り言を呟く。
秒針よりも正確な紳士は電車のいつもの席で本を読んでいた。
ちらりと中身を見れば、内容はてんでばらばらだった。
実用書もあれば、思想書もあれば、詩集の時もある。
そのギャップが楽しくて紳士の前に立つようになった。
紳士の降りる駅が近づいてきた。
「失礼」会釈をして紳士は立ち上がる。
暑い夜が続き、退屈していた。
そんな時にするのは一つ。
肝試しだ。
ペンライト一本で墓地を一周してくる。
他愛のない遊びだった。
くじ引きで二人組になる。
少女は「やめようよ」と小さく訴えるが楽しむ声の方が大きかった。
無理矢理、組になった少年の指先をぎゅっと握る。
怖くて仕方がない。
「君は努力家だね」白金色の頭髪の少年が声をかけてきた。
万年首位様に声をかけられて、少女の心に怒りが湧いてくる。
「1位おめでとう」少女は笑顔を作りながら言った。
最低な気分だった。
どうやっても目の前の少年に勝てない。
それなのに相手はことらを慮る余裕がある。
次こそ勝ってやる。
見るも無惨な光景だった。
木造の城は見事に焼け落ちた。
それを見守っていた男は嘲笑する。
「やっとだ。これで満足だ」と誰に言うでもなく言った。
男はかつて自分を拒否した家族への復讐を遂げる。
火に巻かれて死ぬのはどれほどの苦痛だろう。
その苦痛と同じぐらいの辛さを味わってきたのだ。
寒さが厳しくなった。
コートとマフラーなしでは外を歩くのもつらい。
それでも今年の冬は暖かいをという。
寒がりな自分としては勘弁してほしかった。
帰り道の喫茶店と彼女と寄る。
席について手袋を外す。
すると手が伸びてきた。
彼女が嬉しそうに、手のひらを触れ合わせる。
体温が交じり合う。
私がどんな女かも知らないで、男は言い寄ってきた。
女性経験が浅そうなのは見て分かった。
だから私が選ばれた。
大人しそうなファッションに、どんな話題にも優しく頷いて耳を傾けた。
呑み会になればお酌もした。
結婚を前提に付き合ってほしいと言われた。
そんな窮屈な付き合いは御免だった。
視線が少女を追いかける。
友達と楽しそうに話している。
話題は何だろう。
今日の授業の話だろうか。
それとも大量に出された宿題だろうか。
もっと踏みこんだ話だろうか。
例えば恋バナとか。
少女と視線が合った。
見つめていたのを気づかれた。
少女は気さくに手を振る。
少年も軽く手を挙げた。
純白のドレスは男の欲望に添うためだった。
花嫁になる乙女は泣く。
二度と故郷に戻れない。
家族とも、友達とも別れ別れになる。
花婿になる男の愛だけを頼りにする日々が始まる。
これで良かったのだ。
戦争は回避されて、二国は友好で結ばれる。
自分ひとりが我慢すればいいだけの話だった。
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プロフィール
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iotu(そら)
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自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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