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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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長年使っていたマグカップが割れた。
桜木から花びらが散るように自然に手から滑り落ちた。
「どうしよう」涙が零れた。
割れた物は元には戻らない。
愛着があったからより、自分を責めた。
時間を巻き戻せばいいのだろうか。
今日を昨日にするように。
マグカップが割れる前に戻ればいいのだろうか
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社交界で人気者の伯爵にダンスに誘われた。
貴族でもない身の上では光栄すぎることだった。
目立つことは嫌いだったが断ったらサロンに誘われなくなるだろう。
「どうして選んだのですか?」ダンス中に尋ねる。
「君が綺麗だからだ」伯爵は言った。
笑い飛ばしてしまいたかったのにできなかった。
中学校の制服が届いた。
新品なセーラー服をまとって、お隣さんに訪れた。
両親が共働きだから、何かと面倒を見てもらっている。
だから一番に見てほしいと思った。
呼び鈴を鳴らして出てきたお隣さんは、寝癖がついていた。
「似合いますか?」尋ねると「もうそんな大きくなったんだな」と零した
ベルトの穴を一つ移動をさせた。
思わず呻き声が出た。
これ以上太るわけにはいかない。
少し豊かに胴回りにため息が零れる。
今日は立食パーティだ。
会費の元を取ろうと食べてしまうだろう。
それを戒めるためにも、ベルト穴一つ分の我慢する。
着れる服がなくなってしまう前に何とかしなければ。
「たとえばの話をしようか」少年は言った。
「まあ、素敵」布団の中、お気に入りのぬいぐるみを抱えた少女が笑う。
「今日は、どんな話をしてくれるの?」少女はぬいぐるみをぎゅっと抱えこむ。
「君はお姫様だ。僕はそれを守る騎士だった」少年は適当な設定で話を始めた。
少女は期待をして見る
スマホを片手にうずくまっていた。
出したばかりのメールに返事が来るのは、いつだろう。
最近仕事が忙しくて、すれ違ってばかりいる。
本当はこうしている間にも貴方の元へと飛んでいきたい。
スマホ越しじゃなくて生身の声が聴きたい。
想いは募っていくばかりだ。
スマホを握り締め返事を待つ。
インスタントカメラで撮った写真に納まる二人。
この頃は、明日のことなんて考えていなかった。
今が楽しければそれで良かった。
別れが来ることがあるなんて想像もしていなかった。
邂逅することはないだろう。
懐かしい写真に心で泣く。
もう会えない君だけど、元気にしているだろうか、思った。
月が沈んで絶好の天体観測日和だった。
星が降るように瞬いていた。
無口になった君に「どうしたの?」と僕は問いかける。
「暗くて……」君は小さく呟いた。
星の明かりだけでは頼りなかったのか。
「つかまって良いよ」と僕が言うと、君は恐る恐る、腕をぎゅっと握る。
良い思い出になって欲しい
君は知らないだろう。
永遠に知らなくてもいい。
知らないほうが幸せだということもある。
僕が陥っている事柄は君に関係ない。
切り離して考えるべきことだ。
どうしてこんなことになったのだろうか。
過去の僕はきっと笑うだろう。
僕の弱点イコール君だということに。
抱えこんでしまった想いだ。
TVで傘マークを見たけれども楽観していた。
いつでも大丈夫だと思っていた。
それは恋も一緒だった。
バケツをひっくり返したような夕立ちに出会った。
傘を差しかけてくれる人はもういない。
靴まで浸食した雨水の中で生温かい雫が混じる。
離れていく人を引き留めなかっただけ自分は偉いと泣く。
あいつとあの子はお似合いなぐらいなバカップルだった。
周囲に冷やかされながら、節目を迎えた。
真っ白なモーニングと真っ白なドレスで赤い絨毯を歩いていく。
一度もおめでとうと言ったことがなかった私にも招待状を送ってくれた。
私は泣きそうになりながら、両手を軽く握る。
化粧が落ちる。
少女との想い出は夏が多かった。
少女がまだ学生だったからだろうか。
二人は自然に惹かれあい、自然に恋人同士になった。
一番行った場所は海だっただろうか。
泳ぐ目的ではなく、砂浜でシーグラスを集めるではなく。
波打ち際を歩くにとどまった。
「もう一度、あの夏で想い出を作りましょう」
聖女様は月光の化身のようだった。
闇夜を照らし、安寧をもたらす。
人々に休息を与える。
太陽とはまた違った慈愛を持っている。
いざ対面すると緊張で言葉が出なくなった。
「何をお望みですか?」聖女様は問いかける。
望みなんて大それたものを持っていなかった。
ただ聖女様に会ってみたかった
闇のように真っ黒な猫が路地裏に走っていく。
興味が惹かれて猫を追いかけた。
雑多物であふれる空間はスチームパンクで出てきそうだと思った。
猫は水色のゴミ箱の上でくつろいでいた。
思わず手が伸びる。
撫でたくなるような毛並みだった。
猫は上目遣いで、指先に爪を立てる。
まるで女王様だ。
「話があるの。帰りに時間をとれる?」好貴が訊いてきた。
嫌な予感が押し寄せてきた。
別れ話だろうか。
楽瑠から無理矢理付き合ってほしいと、懇願した関係だ。
他に好きな人ができたのだろうか。
女々しい思考回路に言い訳をするが、上手くいかない。
「大丈夫だよ」物わかりの良い笑顔で答えた。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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