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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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「ずっと前から、君のことが好きなんだ」僕は告白した。
「うん、知ってる」と君はあっけらかんと言った。
「それで、どうしたいの?」君は尋ねる。
「できれば、付き合ってほしい」僕は言った。
「いいよ」単純すぎる言葉に、まじまじと顔を見てしまう。
「だってずっと好きだったから」 君は言う
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いつものように君は額にキスをしてくれた。
デートの終わりの合図だ。
変わりのない仕草なのに、動揺した。
これが最後のような気がした。
そんな不安を感じ取ってくれたのか、君は頭を撫でてくれた。
それでも悲しみは癒えることがなかった。
君は困ったような顔をして、僕の頬にキスをした。
緑が減ってきた。
常緑樹の緑だけが輝いていた。
風邪気味なのか、あたたかい湯船に浸かりたくなった。
バスタブに湯を張ろうとして冷たい水だけが出てくるのが不思議に思った。
慌ててポストをん覗きこんだ。
ガスを止める通知の紙が入っていた。
忙しくてガス代を払えなかった。
打ちのめされる。
君が泣き顔で、手のひらに指を絡める。
だから、そのぬくもりを払えることができなかった。
僕まで泣き顔になってしまって、二人して別れを悲しんでしまった。
それも、もう過去のこと。
これからは一生一緒にいる。
その誓いを立てるために、朱いカーペットの終着地点で君を待つ。
もうは離れない
こう暑い日が続くと、季節を忘れそうになる。
微かに汗をかいた君からいい香りがした。
それにつられたのかのように、君の首筋にキスをしていた。
君は驚いて僕を見る。
暑さにやられた理性は、どこかに行ってしまったようだ。
残されたのは獰猛な欲望だ。
誰も見ていないところで君を抱きたい。
音もなく愛猫が足にすり寄ってきた。
寂しかったのだろう。
朝、入れていったキャットフードがあまり減っていない。
独り暮らしで猫を飼うのは問題だという人もいる。
留守中に猫が病気になったらどうするのか。
分かっているけれども、苦楽を共にする同居人が欲しい。
それはエゴだと知っている。
これは正義だと拳を上げる人たちがいる。
人の数だけ正義はあって、人の数だけ意見がある。
その人たちは知らないのだろう。
少数派の言葉はいつでも無視される。
大多数が求める声が正義なのだ。
そう思うと心が傷つく。
いつでも少数側に立つ僕は拳を振り上げられない。
俯いてやり過ごすだけだ。
ようやく迎えた初夜だった。
ここまで来るまで、色んな苦労をさせられた。
その苦しみも今日でおしまい。
これから無事に夫婦になる。
君は嬉しそうに、手のひらに爪を立てる。
お返しに僕は君の首筋に噛み跡をつけた。
所有の証のようで幸せな気分だ。
今夜から君は僕のもので、僕は君のものだ。
この気持ちは、愛なんて綺麗なものじゃない。
もっと醜くて、もっと汚いものだった。
性欲と変わらない。
君を無茶苦茶にしたい。
そんな気持ちだった。
愛はもっと優しくて、もっと尊いものだろう。
少なくとも僕が今、感じている気持ちからは遠いだろう。
僕の心が伝わらなければ、それでいい。
黎明の空を月が沈んでいく。
反射のように太陽が空を染めながら昇ってくる。
毎日、くりかえされる天体ショー。
それなのに、切なく感じるのはどうしてだろう。
沈んでいく月をなぞるように太陽が昇る。
冷たい窓越しに見るそれは、本当に美しかった。
言葉にするのが陳腐のように感じられた。
「この先、電車がカーブして揺れるんだ。俺の腕をつかんでいて」口実だった。
吊革にやっとつかむ程度の身長の彼女に精いっぱいの大人ぶりだった。
彼女は恐る恐る、俺の腕をぎゅっと握る。
その様子が可愛くって、今死んでも後悔がないと思ってしまった。
落ち着け、俺の理性。
動揺してどうする
言わなくても分かるから、言葉にしないで。
そんなことを言われたら、泣きたくなっちゃうでしょ。
これでも我慢をしているのよ。
私とあなたは一緒にいられない。
それぞれが選んだ道がそれを許さない。
ずっと気がついていたのよ。
こんな日が来ることを。
だから大丈夫。
笑顔でお別れしましょう。
同胞殺しの妖刀を抱えて木陰に身を隠す。
神剣・神楽は嬉しそうに律動している。
それを青年は忌々しく思う。
死にたくなかったし、殺したくはなかった。
同じ血を分け合う少ない同族だ。
どうして穏やかに暮らせないのだろうか。
青年は樹の幹を押すと反動で走り出した。
戦いを終わらせるために。
寝ぼけ眼で見た世界は霞みがかっていた。
ふすまから冷たい空気が漏れてくる。
ほどよく温まった布団から出て、ふすまを閉めるか悩む。
しばらく考えて起き上がる。
冬になった世界は無理矢理、目を覚まさせる。
ふすまを閉めようとしたら開いた。
ようやく二人暮らしになったことを思い浮かべる。
ずっと胸の内に温めておいた想い。
伝えられただけでも良かった。
優しく受け止めてくれたから、次に進める。
それでも涙は止まらない。
付き合ってくれた友達は優しく背を撫でてくれた。
泣き顔で、友達の指を指先でなぞる。
今は言葉にしたら泣き言しか出てこないから、感謝の気持ちを込めて。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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