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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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少女は青年を見つめていた。
おもむろに上目遣いで、両手のひらを触れ合わせる。
「大きな手ですね」少女は呟いた。
急に触れられた青年は驚く。
手を合わせるなんて挨拶みたいなものかもしれないけれども。
少女の手が小さかったから、ビックリとした。
思わず両手を包みこんでしまいたくなった。
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最初、聴き落とした。
天気の話でもするように、あっけらかんと言われたからだ。
「明日死ぬんだってさ、だから今日だけでも恋人になってくれる?」君は笑顔で繰り返した。
「他に頼めるような当てがないからさ。人助けだと思って」君は拝む。
顔色も悪くないし元気そうな姿だから信じられない。
季節外れの肝試しは寒いだけで面白いことはない。
こんな寒い時期に賑やかに通り過ぎられるご先祖様も可哀想だ。
受験に備える前の最後の余興というところだろうか。
こんな馬鹿騒ぎも思い出になるだろう。
君は嬉しそうに、手のひらを折れんばかりに握る。
目が笑っていない。
本当は怖いんだろう
この時期バーガーショップに寄り道をするのは楽しみだった。
駅までの寒い道に点在するショップを選ぶのも楽しかった。
何より彼と一緒にいる時間は嬉しかった。
トレイを持った彼が向かい側の座席に座る。
「僕以外に、満足しないように。他の男に目移りしないでよ」と彼が言った。
嫉妬に笑む。
水たまりに虹色の輝きが宿っていた。
車が通った後、観られる現象だ。
油だと聞いたこともある。
それでも、それは綺麗だった。
そろそろと水たまりに足を乗せる。
思ったよりも勢いが良かったらしい。
水たまりはアスファルトに飛び散った。
もう虹色は観られない。
考えなしの自分が愚かだと思った
どうやら世間一般から見れば不幸な人生を歩んでいるらしい。
幸せとはどんな形をしているのだろう。
考えても現実は変わらない。
アイスコーヒーはカランっと音を立てて、薄くなっていく。
その様子を睨む。
仕事帰りのコーヒーは充分な贅沢だと思うので他人が決めた判断基準に沿わなくてもいい。
赤く染まった木の葉が舞い散る。
静かに沈んでいく太陽と相まって、心に迫りくるものがった。
足音が止まった。
見上げたが視線は合わなかった。
「転校するんだ」と少年が言った。
少女は泣きそうになりながら、少年の指先を軽く握る。
そうすれば離れ離れにならないというように握る。
葉が散る。
問題集を見ていたら、ふいに取り上げられた。
「構え!構え!構え!!」店内に響くような声で少女が言う。
「あのさぁ。自分の立場、理解している?」少年は言った。
「飽きた」少女は問題集をパラパラとめくる。
「分からないところがあるから、一緒に勉強してほしいって言ったのはそっちだよ」
隣を歩いていた幼馴染が指をさす。
幼馴染は「流れ星」と言う。
残念ながらワンテンポ遅かったのか流れる星を見ることはできなかった。
「願い事できた?」幼馴染に尋ねると「ナイショ」と笑顔が返ってきた。
澄み渡った空だ。
もう一度ぐらい流れてもいいだろう。
幼馴染の願い事が知りたかった。
星が綺麗な夜だった。
天体観測をしたくなった。
部屋の片隅で埃をかぶっている望遠鏡を抱えて外へ出た。
月も雲もない絶好の天体観測日和だった。
レンズを覗くと曇っていた。
指紋が付着しているのだろう。
優しくレンズを拭う。
そして、誰もいない広い駐車場で空を見上げる。
春も間近な配置だ。
「たまにはイチャイチャしませんか?」少女が言った。
「場所と状況を考えてから発言してくれないか?」青年は言った。
「だって私たち恋人同士ですよね!手すら繋がないなんて、時代遅れですよ!」少女は抗議をする。
青年は溜息をついた。
駅に向かう商店街でそんなことをしたら噂になるだろう
画面を見ていたら、眩暈を起こした。
文字列が頭に入ってこない。
血流がすーっと落ちていく感覚がした。
マズい。貧血だ。
そう思った時は遅く、ふらっと崩れ落ちた。
派手な音が耳に響いたから目を瞑ってやってくる痛みに耐える。
宙に浮いた感覚がしたけれども痛みはなかった。
「大丈夫かい?」
定時で上がれた日は何時のことだったろうか。
それでも今日は早く退社できた。
「ラーメンでも食べていかないか?」先輩から声をかけれた。
断りづらい雰囲気だったので、先輩の後をついていった。
理不尽な仕事を押しつけてきたクライアントの名前を覚えた、と言ったら苦笑された。
絶対許せない
「お手洗い、行ってくる!ちょっと見ていて」とポンと赤子を渡された。
「姉貴!」引き留めようとしたが、姉はダッシュで化粧室に行ってしまった。
どこもかしこも柔らかで、あたたかかった。
姪はいきなり泣き出した。
恐る恐る、小さな手のひらを握る。
こんな時どうすればよいか分からない。
夜が更けた時間、青年は古書を読み解いていた。
先祖様が残してくれた文書は達筆で、簡単には意味が取れない。
「入っても大丈夫ですか?」少女がふすまを隔て声をかける。
入室許可すると温かいお茶を持ってきた。
青年は笑みを滲ませる。
「もう一月も終わりますよ」少女はカレンダーをめくる。
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プロフィール
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iotu(そら)
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自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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