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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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「そうやっていじわるばかり言うから友だちがいないんだよ」と言われた。
友だちだと思っていた人物から言われた。
彼も友だちではなかったのか。
そう思うと、やりきれない思いに囚われた。
いじわるで言っているわけではない。
感じたことをそのまま口にしているだけだ。
根が曲がっているのか。
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漂う雲を眺めていた。
刻々と姿を変える雲は見る分には楽しい。
上空の方では風が強いのだろうか。
やがて大きな雲はサンタクロースに願いをこめる靴下のような形になった。
そういえばいくつまでサンタクロースを信じていたのだろう。
今やサンタクロースを演じる側になった。
信じていてほしい。
風鈴の音が耳に涼やかに響く。
伝う汗に風が吹く。
幼馴染と縁側で西瓜を食べていた。
蝉の鳴き声と風鈴の音と西瓜を食べる音しかしなかった。
幼馴染が上目遣いで、手のひらに爪を立てる。
「なんだよ?」と尋ねると「なんでもない」とそっぽを向く。
暑い中、不機嫌になられても困るのだけど。
産声を上げたのは祝福されるためだった。
決して牢に繋がれるためではなかった。
けれども望まれた生誕はその瞳を開いた時に一転した。
禍々しい邪眼の持ち主だった。
その子どもの生誕は秘され、殺されることもなく生を繋ぐ。
誰もが持ちえぬ瞳の色ゆえに。
彼に限って浮気なんかするはずがない。
不細工ではないけれども、気が利かない彼。
そんな彼を相手できるのは自分しかいない。
そう思っていたかった。
それでも友だちの目撃証言に心が揺れた。
彼のスマホの履歴をこっそりと覗く。
笑い飛ばしてしまいたかったのに、決定的なメールが残っていた。
「キスってどんな感じなのかなぁ」と少女は言った。
『眠れる森の美女』と観たばかりだった。
「試しにしてみる?」少年は言った。
「でもママは簡単にキスしちゃダメって言うの」少女は悲しげに言う。
「魔法がかかっているから?」と少年は尋ねる。
「そうかも」少女は絶好の機会を逃して俯く。
「身の丈よりも、このコンクリートの堤防は高い」青年はコンクリートの壁にさわって微笑む。
「けれども、津波は防げない」と事実を述べる。
すると静かに聴いていた人々の間にざわめきが起こる。
「津波が来たときは山の神社まで逃げるといい。そこまでは波はやってこないからね」青年は言う。
昼下がり。
お腹も満たされ、暖かな日差しが入りこむ空間。
連日の戦闘もあって、青年は眠っていた。
少女は足音に気をつけながら近寄った。
それでも青年は起きなかった。
深い眠りについているのだろう。
少女は軽々しく、手のひらを指先でつつく。
「起きてください」と声をかけても無駄だった。
キスは口移しの愛だ。
これ以上分かりやすい愛情表現はないだろう。
それなのに僕がキスしようとすると、君は逃げる。
「キスは本当に好きな人しかしちゃ駄目なんだから」と理由をつける。
「僕は君のことを本当に好きだよ」すると君は赤面して「証拠がないから駄目」と言う。
だからキスしたい。
君に「大好きだよ」と耳元に囁き、頭を撫でる。
誰にも内緒の恋人同士だった。
僕は君が好きだから、素直に言葉にしているだけだ。
それなのに、君はくすずったそうに笑みを浮かべる。
それがふんわりとしたオムレツのようで美味しそうだった。
そろそろ次のステップに進みたいと思ってしまう。
胸が張り裂けそうだった。
涙があとからあとから零れて止まらない。
この慟哭を見る人がいないことが幸運だ。
この未来を選んだのは自分だ。
けれども酷すぎる。
笑顔で別れた人と二度と会えない。
別れ道に手を振って見送ったのは、後悔をしたくなかったからだ。
こんな未来を望んだからではない。
どこも自粛、自粛、で家の中にいるのにも飽きた。
テレビをつければ暗いニュースばかり。
そんな時に幼なじみがやってきた。
暇を持て余しているようだった。
「罰ゲームしない?」と幼なじみの挑発に乗ってしまった。
負けた僕は満面の笑みを浮かべながら、両手に爪をたてる、という罰を受けた。
「どこかへ行きたい」と君は言う。
「どこへ行きたい?」僕は尋ねた。
「誰も知らない場所」君は悲しそうな顔をして言う。
「じゃあ、行けるところまで行こうか」と僕は手を差し出した。
君はおずおずと僕の手を握った。
逃避行はすぐに見つけられるだろう。
それが僕らにとっての世界の終わりだ。
鬼教官と呼ばれていた。
地獄の方がマシだと言われていることも知っていた。
そんなことは痛手ではなかった。
何も知らない兵士を戦場に送る方が恐ろしかった。
一人でも帰還できるように、鍛え上げるのが自分の役割だと思っている。
何と言われても平気だった。
じっと手元を見る。
まだ足りない。
新聞をめくっていると見知った名前を見つけた。
見出しを見て慟哭する。
新聞を涙で滲ませる。
いくら何でも早すぎる死だろう。
冷徹に新聞は事実を伝える。
離れていても大好きな人だった。
再会を期待しているような人だった。
もう会えないと思うと涙があとから零れてくる。
彼はもういないのだ。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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