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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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「ずっと一緒にいるよ」君は言った。
ふいに泣きだした私を慰めるように背中を撫でる。
『ずっと』はない。
それを私を知っていた。
それでも君は約束するように言った。
君の吐いた嘘と本当。
君もずっと一緒にいたかったのだろうか。
できないと分かっていても、望んでいたのだろうか。
分からない
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寄せては返す波を見ていると落ち着かない気分になる。
隣を歩く人がさらわれてしまうような。
私を置いてどこかに消えてしまうような。
そんな不安が胸に去来する。
そんなことはないのに。
潮騒が非日常だろうからか。
滅多に見られない海に連れてきてもらったのに、私の心臓は早鐘を打つ。
雲ひとつない青空の日だった。
少女に罪を被せるには心が痛むような日だった。
何も知らない無垢な少女は微笑んでいた。
天から罰せられるように、良く晴れていた。
少女の長い髪を切る。
丁寧に扱われていたのだろう。
絹のような手ざわりだった。
ようやく少女は違和感に気がついた。
笑顔が消える
言葉にすることができなかった。
笑顔で見送ることしかできなかった。
ずっと胸の片隅にいた思いは伝えることができなかった。
あなたと別れてから、独り浜辺にきた。
海に沈めたあの日の思いは、すんなりと同化した。
そこでようやく泣くことができた。
波打ち際を二人で歩いたのは過去のことだ。
彼女自身も疲れているのだろう。
それでも湯船を張って待っていてくれた。
感謝の言葉を告げても無視された。
忙しそうに晩ご飯の準備をしていた。
気になったが僕は湯船をつかるのを優先してしまった。
上がってくると彼女は泣く現場と遭遇してしてしまった。
とりあえず優しく背中を撫でてやる。
今の私は壁の華。
エスコートしてきた婚約者は、他の女性とダンスを踊るのを楽しんでいる。
婚約者は軽々しく、見知らぬ女性と両手を触れ合わせる。
確かに練習で正確にステップが踏めずに、何度も足を踏んだ。
だからといって一曲も踊らないのは、どういうことだろう。
仮にも婚約者なのだから。
「もうすぐ誕生日だろう?今年は何がいい?」青年が尋ねた。
一年に一度だから、常識の範囲内ならどんな願い事も叶うという約束を交わしていた。
少女は迷う。
ホールのケーキも食べたいし、美味しいホテルビュッフェにも行きたいし、日帰り旅行にも。
したいことがたくさんあって一つに絞れない
君は「大丈夫だよ」と明るい口調で言う。
「今までとそう変わらないよ」と告げる。
君が吐いた嘘と本当。
泣きだしたいほど、不安なくせに。
わめきたいほど、心細いのに。
それを隠して、君は笑う。
それが分かってしまったから『さようなら』と別れの言葉を紡げなくなってしまった。
君は孤独だ。
桜散る中、卒業を迎えた。
今年は卒業生と関係者だけの簡素な式になった。
卒業の時期に桜が満開なのは、惜しんでくれているようだった。
三年通った学校には、当然嫌なこともあったけど、おおむね笑い話になるようなことが多かった。
級友に最後の「さようなら」を呟く。
自然と涙が零れてきた。
新生活が始まる。
ゴミ袋片手に新居に持っていく物を選別していく。
どれも想い出があって作業は一向に進まない。
ひとつ物を手にしては追憶する。
この時は、楽しかったなと。
アルバムなんか開いてしまったら最後だ。
笑顔の写真を見ているのに、心が痛がる。
置いてはいけない、と思ってしまう。
君は僕から離れていこうとしていた。
優しい笑顔で距離をとる。
僕は泣きそうになりながら、君の指に触れる。
君は「どうしたの?」と尋ねる。
勇気を総動員して僕は口を開く。
「君のことが好きなんだ。ずっと傍にいてほしい」思っていることを言った。
「あなたには敵わないな」君は小さく笑う。
-
「願い事はありますか?」青年の問いに、少女は首を横に振った。
日々は恵まれている。
共に過ごす時間は穏やかで幸せをもたらす。
願い事はない。そう思えることは幸福なことだと知っている。
これ以上、望んではいけないことも。
欲張りは不幸せの始まり。
足りない、と思うことは今を否定する。
-
「忘れ物をしたのです」と青年はひどく焦った顔をして言った。
だから「大丈夫ですよ。すぐ見つかりますよ」と気安く言ってしまった。
「では、教えてください」青年は言った。
驚く間もなく、抱き寄せられた。
「あなたの心の中に僕の心を忘れてしまったのです」青年の胸の鼓動はしなかった。
「知られちゃいけないことができたな」と僕は呟く。
君は不思議そうに僕を見上げる。
そんな君の耳元でささやく。
「僕の弱点イコール君、だってこと」いつになく接近したからか、君の肩が揺れた。
「本当に、どうしてくれよう」と僕は君の頭を撫でる。
「ごめんなさい」君はすまなそうに謝った。
「何度も、電話をかけたのよ」帰るなり、玄関先で母に怒られた。
「携帯の充電が切れちゃってさ」少女は言い訳をした。
「それなら、持っている意味がないわね。ゲームをするために買ってあげたんじゃないのよ」
母の怒りはもっともだ。
「不審者も多いんだから」
「ごめんなさい」少女は謝った。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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