忍者ブログ
ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

街は四方をコンクリートに囲まれていた。
ネオンがきらびやかで虚栄を張っていた。
魂すら売り払う覚悟があれば、なんでも揃う街だった。
物心をついた時からいるから、感覚がマヒしている。
いわゆる生み捨てだ。
それでも人並みに恋というものをした。
身分違いだと分かっていたけれども伝える。
PR
「そんなに信用できない?」少女は言った。
何度も目が合えば気になるだろう。
「目で追ってしまうのは、つい癖で。動いているから気になるんだ」と少年は言い訳をする。
「まるで監視されているみたいだから、見ないでほしいんだけど」少女はもっともなことを言う。
「気をつけるよ」少年は言う。
君と待ち合わせをして帰るようになってから、どれぐらい経つだろう。
最初は恥ずかしくて、無言で帰り道を辿っていた。
今は当たり障りのない話を交わすことができるようになった。
君の家まで送っていくのは日課になっていた。
どれほど時間を一緒に過ごしても別れの時が来ると寂しいと思った。
パソコンの液晶画面をじっくりと見てしまった。
好きで読んでいる電子書籍が打ち切りになる、という情報がタイムラインに流れてきた。
急いでコンビニまで雑誌を買いに行った。
ページをめくると、第一部が終わると書いてあった。
第二部の予定はあるとコメントされていて、脱力する。
良かった。
長く家を空けていられないので日帰り旅行だった。
それでも少女は微笑んだ。
空席が目立つ電車に揺られて、目的地に向かう。
青年は無造作に置かれた少女の手を見る。
触れても大丈夫だろうか。
青年は優しく、少女の指に触れる。
少女がこちらを見たので、青年は目を逸らした。
子どもみたいだった。
周りから見れば、ちっぽけで歪な愛だろう。
けれども僕にはこれしかない。
だから大切大切にしていた。
僕の愛の対になる欠けた愛を探してる。
君の愛を見せてよ。
もしかすると欠けた部分がぴったりと合うかもしれないだろう?
本当は誰でも良いわけじゃなくって君だったら嬉しいんだ。
お願いだよ。
タイミングというものがあるのだろうか。
彼の第一印象は悪くなかった。
いい歳して独り身でいると何かと言われる昨今。
酒の勢いもあって付き合うこととなった。
今日は昼間にデートをする。
いつも夜ばかりだから新鮮だった。
落ち着いたカフェで真面目な彼が尋ねる。
「俺のどこが好きですか?」
「いつも遊んでいるような子どもたちとは違うのだよ」少女は父親から釘を刺される。
「丁寧に挨拶しなさい」お転婆なところのある少女は、緊張した。
同い年ぐらいのお人形さんのような少年と引き合わされた。
少女はぎこちなく、両手にしがみつく。
練習してきた挨拶はすっかりと無駄になった。
唐突に涙を流し始めた私に、あなたはハンカチを手渡す。
「嫌なことがあったのか?」あなたは尋ねる。
私は首を横に振る。
「悲しいことがあったのか?」あなたは再度尋ねる。
私はまた首を横に振る。
「笑顔の君が好きなんだ。どうすれば涙が止まる?」あなたは困ったように尋ねる。
分からない。
彼と親友の視線が一瞬、絡み合った。
その様子は親密で、自然だった。
まだ私は彼を見つめることができないのに。
親友が親し気に彼の名を呼ぶのも、嫌だった。
それに応える彼も、もっと嫌だった。
まるで私は除け者のようだった。
まるで隠れ蓑にされている気分になった。
こんなに愛しているのに。
一人分のお味噌汁とは難しい。
実家で飲んでいたものと同じものにならない。
そんな些細なことで孤独を感じる。
けれども、人間扱いしてくれなかった家庭に二度と帰りたくはないと抵抗する。
唯一の味方だった姉も出て行った家に用はない。
自然と涙が流れた。
少しだけお味噌汁が塩辛くなった。
わがままだって分かっている。
迷惑だと分かっている。
それでも「吊革代わりになってくれる?」と少女は尋ねた。
少年は困ったような笑顔を浮かべ「どうぞ」と腕を差し出した。
少女はぎこちなく、少年の腕にしがみつく。
理由がなければ、こうしてふれあうことができない。
距離がもどかしかった。
ささいな嘘は人間関係を円滑にする。
ほんの少しの嘘で、人間は笑いを取り戻すことができるものだ。
自分が我慢をすればいいことだった。
穏やかな微笑みと嘘混じりの言葉で、人間は安心する。
そうやって生きてきた。
けれども何故だろう。
彼女の前では上手にできない。
嘘つきの本音が零れ落ちる。
少女は皿を睨む。
先ほどから、ナイフとフォークは止まったままだ。
どうやらお腹いっぱいになってしまったようだ。
残すことが嫌なのだろう。
けれども、水すら飲まないところを見ると、満腹なのだろう。
「残してもかまわないんだよ」青年は言った。
「料理してくれた人に悪いです」少女は言った。
クラスメイトに声をかけられた。
先ほどの授業で分からないところがあったらしい。
そこへ幼馴染がやってきた。
不機嫌な表情だった。
クラスメイトが去ると「誰なの?」と尋ねる。
「ただのクラスメイトだよ。彼氏もいるしね」僕は答えた。
すると嬉しそうに、指に指を絡める。
「勘違いしないでよ」
PREV ← HOME → NEXT
プロフィール
HN:
iotu(そら)
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター
フリーエリア
忍者ブログ [PR]
 △ページの先頭へ
Templated by TABLE ENOCH