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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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無題
テストはミスをしていないだろうか。
終わってしまったことに不安になる。
今度のテストの点が良かったら、ご褒美をもらえることになっている。
そのためテスト勉強を励んだ。
あれだけ勉強したのだから大丈夫。
自分に言い聞かせるが、提出した答案に心がさざめく。
提出前に何度も回答を確認した。
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「この電車揺れるから」と少年は腕を差し出した。
吊革が届かない背丈の少女は「大丈夫よ」と言った。
どうしても素直になれずに、意地を張ってしまう。
弱みを見せるようで嫌だった。
想像以上に電車は揺れる。
見ず知らずの人の足を踏むところだった。
少女は嫌々ながらも、少年の腕を握り締める。
誕生日に花束が届いた。
差出人は出張中の恋人だった。
覚えていてくれただけでも嬉しい。
カードには『君に似合う花を』と書かれていた。
真っ白の百合の清楚さが果たして似合っているのだろうか。
どちらかというとトラブルメーカーの自分に釘を刺すようなものだった。
それだけ心配をかけている。
してはいけない、と言われるのには意味がある。
けれども『してはいけない』と言われるとやりたくなるのが、人間の愚かさだった。
キスには魔法がかかっているから、簡単にしてはいけないよ。
母が幼い頃からくりかえして言ってきた言葉だった。
生まれて初めてキスをして、その意味が分かった。
かつてこの土地には難攻不落の砦があったという。
その面影は無残で、夜風にさらされている。
そして、唯一の生き残りの少女の姿が霞む。
一番若いからと一番安全な場所に身を隠させられた。
それも砦が落ちてしまえば意味はない。
少女は仇の軍に身を預けることとなる。
戦利品として。
気がつけば真夜中にだった。
一日の終わりに君の声を聴けたら、どんなにいいだろう。
携帯電話をつかみ、君の電話番号を選択する。
こんな時間にかけたら嫌われるだろうか。
そもそもテストの点が悪かったから、会うのを控えるように約束させれたのだ。
仕方なく、両手のひらを折れんばかりに握る。
この想いは墓場まで持っていくのだろうか。
器用なのに言えない私と、不器用だから気付かない貴方。
貴方を振り向かせるのには、たくさんの言葉が必要だろう。
たった一言では伝わらない。
他の人ならばたやすく想いを言葉にできる。
貴方だから言えない。
だからといって貴方が気付くのを待てない。
今日は好きな番組の放映日。
放課後、カフェによって行こう、という友だちの誘いを断るほど好きな番組だ。
手洗いをして、居間の大きなテレビの前を独占する。
リモコンでチャンネルを合わせる。
そこに兄がやってきた。
「制服ぐらい脱げ」と命令口調で言う。
「今、ここで?番組始まるんだけど」
「数合わせに付き合ってくれ」大学生の兄に言われた。
「は?」私は驚く。
今日は兄の友だちが来ることは知っていたが、挨拶もそこそこ部屋に直行していた。
兄の達者な口ぶりで混ざることになってしまったのは痛手だった。
私は手元を見る。
早く罰ゲーム付きのポーカーから抜けたい気分だった。
いつも優しい彼が声を荒げた。
そのことに私はびっくりして、怖くなった。
それだけのことをしてしまったのは確かだった。
でも自分の言いたいことをもあったから口に出してしまった。
初めての喧嘩だった。
もう元には戻れないのかな。
そう思ったら悲しくなった。
ぎこちなく、指先をぎゅっと握る。
慣れたはずだった。
斬ったり斬られたりするのは。
死の瀬戸際にいることも。
神剣・神楽の主になって、同胞を殺すのは日常になってきていた。
それなのに手が震えて、神剣・神楽を握ることができない。
そんな青年に「大丈夫ですよ」と少女は手を重ねる。
温かい手に震えはゆっくりと解けていく。
煙草の煙は匂いがつくから庭で吸っていた。
「お昼ができましたよー」と少女がやってきた。
「吸い終わったら行く」青年は答えた。
少女は狼狽していた。
「煙草を吸うんですね」少女は言った。
そういえば少女の前で吸うことはなかった。
「煙草ってどんな味ですか?」少女の質問に口移して遂げる。
休日の昼の電車は空いていた。
君とシートに座って、目的地の話をしていた。
電車の揺れに、とんと僕と君の肩がぶつかりあった。
軽々しくふれあったから、僕は自分の両手を握り締める。
これ以上、君のテリトリーに入らないように。
君と僕はただの友だちだ。
期待しないように、すっと離れた。
生れて初めて好きになった人には、すでに好きになっている人がいた。
どうしても振り向いてほしくて色んな手段を講じた。
けれども想いの反比例のように、好きになった人の『恋』は成熟しつつあった。
報われないのはわかっていたけど、あまりにも残酷な結末だった。
神様というものはいないのだ。
恋人と喧嘩した。
自己嫌悪に浸って部屋にこもる。
自分の方が悪いことは知っている。
恋人は気づかいに溢れていた。
それなのに口論になってしまった。
携帯電話が振動する。
恋人からのものだろう。
今は見たくない。
どうせ謝罪の文句が連なっているだろう。
機嫌を取ろうとする言葉を見たくない。
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プロフィール
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iotu(そら)
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自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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