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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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夏も終わるということで肝試しをすることになった。
くじで偶然にも君とペアを組むことになった。
なんてラッキーなのだろう。
幽霊なんて怖くなくなってしまった。
小さな蛍光灯片手に墓地を進んでいく。
僕はさりげなく、君の指先に自分のそれを触れ合わせる。
かすかに震えていたから指を握る。
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君を前にすると、愛の言葉が思い浮かばない。
こんなにも君のことが好きなのに、それを伝えることができない。
どうすれば君に告白できるだろうか。
『好きだ』という言葉では物足りない。
『大好きだ』という言葉では思いに足りない。
『愛している』という言葉では気持ちを言い尽くせない。
何度も言っても母には通じない。
成績が良いのだから、もっと上の学校を目指すように言われる。
今の学校を受験しようと思ったのは、雰囲気が良かったからだ。
それに一応、進学校だ。
なまけなければ、大学への道は通じている。
それを繰り返し言っている。
どうして母は理解してくれないのだろう。
迷に迷ってハート形のネックレスを買った。
気がつけば待ち合わせ時間が間近になっていた。
僕は君が待つ場所まで走る。
いつものように佇む君を見たら、緊張してきた。
心臓がドキドキしている。
君は僕を見つけて、手を振る。
僕は用意してきた言葉を忘れて、ジュエリーショップの袋を差し出した。
『記憶じゃなくて、思い出にしたいんだ』とあなたは言った。
真剣な眼差しには嘘偽りもなかった。
同時に、この別れは思い出になってしまうのだ、と思った。
仕方なく、指先を両手で包む。
私よりも暖かい体温はなぐさめてくれるようで、切なかった。
これも思い出の欠片になるのだろうか。
「愛しているよ」挨拶代わりにくりかえされているから、少女は動揺しなかった。
けれども、今日は耳元で青年が「愛しているよ」と言った後、耳たぶにくちづけをした。
少女は悲鳴にならない悲鳴を上げた。
(そんな不意打ち、ずるくないですか)
抗議の声すら上げられずに、硬直してしまった。
城が炎に包まれる。
月すら姿を消している夜だというのに、それは明るかった。
これからは辺境へと落ち伸びていく。
「行きましょう」としっかりとした口調で少女は言った。
背伸びをしているようで哀れに見えた。
まだ子どもといってもいい年齢なのに。
この光景を一生、許さないと思った。
仲直りは苦手だ。
さっきまで感情をぶつけあって喧嘩をしていた相手と急に仲良くするのは難しい。
だからといって、ずっと喧嘩をしているのも嫌だった。
気まずそうにお互いに『ごめんなさい』を言う。
君はポロポロと大粒の涙を流し始めた。
僕はぎこちなく、君の指を軽く握る。
泣き止むように。
時間ごとに、様々な仕掛けがある噴水があった。
ベンチに座って、今日も眺めていた。
この噴水の作者は天才なのだろう。
どれほどの時間、観ていても飽きがこない。
透明な水のショーを見つめながら、羨ましいと思った。
きっとこの噴水の作者は評価されることを期待していないのだろう。
「恋愛ごっこ、してみませんか?」少女は気軽に言った。
「嫌だね」青年は断った。
「えー、どうしてですか?」少女は不満げに頬を膨らませる。
そんな少女の手首をつかみ、耳元でささやく。
「ごっこじゃなくて本気な恋愛がしたいから」青年の言葉に少女は頬を赤くする。
「ごめんなさい」と謝る。
君の心は虹色。
どうすれば、そんなに幸福になれるんだろう。
何度覗いても君の心は楽しそうだった。
僕もそんな色の心になれるだろうか。
それから、ひとつ気がついた。
虹は雨上がりに太陽の反対に出ることを。
君は誰にも知られずに泣いていたのだ。
光が当たらなかったから気がつかなかったのだ。
太陽は真夏の光。
そこで重い防具をつけて、真っ直ぐ立っている。
武士道とは大変なものだ、と思った。
幼馴染は心で泣くんじゃないだろうか。
日陰でアイスを食べながらぼんやりと考える。
暑い中、食べるアイスは最高の味だった。
幼馴染にも味合わせてあげたい。
役目が終わったら奢ろうと思った。
君は軽々しくやってきて、僕の手のひらに爪を立てる。
君は何も言わずに踵を返す。
機嫌を損ねることをしてしまっただろうか。
そんなことを僕が考えていると君に戻ってくる。
「何もたもたしているの!」君は苛々と言う。
君は本当に気まぐれだ。
それに振り回されるのも悪くないと思ってしまう。
君ともう一度、あの夏で出会おう。
やり直しをさせてほしいんだ。
一目惚れなんて信じていなかった僕は、君に冷たい態度を取り続けてしまった。
出会った時から恋に落ちていたのに。
だから、お願いだよ。
虫の好い話だとは重々承知だ。
一縷の希望にすがるつもりで僕は話しているんだ。
頷いてくれ。
暑いせいか、少女はかき氷を夢中になって食べる。
青年は向かい側でその様子を眺めていた。
氷の入ったアイスコーヒーをすする。
これぐらいでちょうどいい。
かき氷の山を制覇するほど若さはなかった。
青年は小動物を見つめるような目で少女を見つめた。
本当に美味しそうに食べる。
心が和む。
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プロフィール
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iotu(そら)
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自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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