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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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「手を貸して」唐突に少女は言った。
どんな悪ふざけを思いついたのだろうか。
振り回される少年は心の中でためいきをついた。
少年は無言で手を差し出した。
少女はぎこちなく、少年の手のひらを握る。
何かを載せて手を離す。
少年の手のひらの上には、綺麗な石があった。
「あげる」少女は言った。
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どうして先に謝るの?
悪いのは私の方なのに。
我が儘を言って困らせているのは私。
それなのに、あなたが困ったように微笑んで謝るから、これ以上言えなくなるじゃない。
これ以上泣けなくなるじゃない。
どうして、そんなに優しくしてくれるの?
あなたに甘えてしまう自分が嫌になるじゃない。
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欲しいものはたくさんありました。
どれもキラキラと星のように輝いていました。
数え上げるのが馬鹿々々しいほどの数です。
まるでプラネタリウム。
満天の星空を見上げるようなものでした。
欲しい欲しい、と欲は増えていきます。
それに一つ一つ名前を付けていったら、あなたにも届くでしょうか。
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私は不器用ですから『サヨナラ』の一つも上手く言えないのです。
別れ道に来ると立ち止まって、俯いてしまうのです。
あなたとの別れは一際、辛いものです。
また明日への補償が欲しいと思っても、言い出せずにいます。
今日もあなたの方から『サヨナラ』を言わせてしまいました。
私は頷きました。
あなたは鈍感よ。
女の子のこと知らな過ぎるのあなた、上手にエスコートをしてほしいと思っているの。
雑誌に載っていたデートコースをなぞるだけじゃなくて、私の気持ちを優先してほしいの。
女の子の機嫌はすぐに変わるんだから。
それを上手に察してほしいの。
あなたならできると思っているの。
心の中にぽっかりと隙間が空いたようだった。
埋めようとしても埋められない。
神剣・神楽を手にすればするほど、人間らしい感情が喪われていくような気がする。
初めは同胞を斬りつけることすら怖かったのに、今は平気になってしまった。
この戦いを終結させると決めたのだからそれまで努力する。
彼が和やかに自分以外の人物を笑いあっていた。
自分の前では見たことのない表情だった。
その事実に、手にしていた財布を落とす。
早くこの場から去らなければ、胸が警鐘を鳴らしていた。
どうして私の前では笑ってくれないのに、その女の前では笑ってるの?と問い詰めたくなる。
最悪な白昼夢だ。
なんだってこんな逃走劇に付き合っているのだろう。
青年は少女と共に路地裏に身を隠す。
先客がいたのか、不快そうな鳴き声を上げて猫は去っていった。
「まるで駆け落ちみたいね」少女は言う。
嬉しそうに、青年の指先にしがみつく。
「どこまでも一緒に逃げましょう」夢物語のようなことを言う。
虫が良い話かもしれない。
何度、季節を見送っても、君と一緒にいた夏以上の幸せはないんだ。
歳を重ね、いくつかの恋を経ても、輝く夏を思い出してしまう。
だから、もう一度、あの夏で君に会いたい。
もし、君の中に僕の欠片が一片でもあるのなら頷いてほしい。
君以上に、大切な人はいないんだ。
お母さん、私だって人間だよ。
いつでも百点のテストをとってこれない。
確かに確認不足のケアレスミスだったけど、どうしてそこまで怒るの。
私が可愛くないから?
百点をとってきても褒めてくれないじゃない。
とても辛いよ。
私はお母さんの子だよね。
子どもが可愛くない親はいないってホント?
昼はインスタントカレーだった。
中辛のカレーを流しこむように食べた。
書類を書いているうちに、ボールペンが書けなくなった。
分解してみると芯の買い替え時期だった。
予備の替え芯を入れて元に戻す。
すると、なんだか目が潤む。
どうして、こんなことをやっているんだろう。
悲しくなってきた。
「大丈夫だよ」と君が後押ししてくれる。
「今まで頑張ってきたんでしょ。絶対、大丈夫」と君は微笑む。
「勇気を分けてくれる?」僕が尋ねると「もちろん」と君は頷く。
そっと、君の両手のひらを僕の両手を包む。
このぬくもりがあれば、自分に負けそうにない。
君の言う通り「大丈夫」そうだ。
朝晩、涼しくなったとはいえ、真昼は汗が滴る。
暦の上では、とっくのとうに秋になっているのに。
この残暑は辛い。
木陰を見つけて、ガーゼハンカチで汗を拭う。
熱中症になってしまいそうだがジャケットは脱げない。
清潔感のある姿が顧客を確保するからだ。
人間は第一印象に左右される。
魂は真夜中に見る揚羽蝶のよう。
生死の間をさまよっている。
生きていくことの辛さ、死んでいくことの辛さ。
その両方を持っているように感じた。
ひと夏、生きられない儚さが神秘性を醸し出す。
写真集を眺めていたが、立ちあがる。
魂がどこにあるのかは神様が決めることだ。
ただ生きていくだけ。
君は些細なことで壊れてしまいそう。
そんな繊細な何かでできているような。
真昼の公園は思ったよりも静かで、二人そろってベンチに座っていると百年前からそうしているような気がした。
君の存在を確かめたくて「手をさわってもいい?」と僕は尋ねた。
君は頷いた。
恐る恐る、両手を両手で包む。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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