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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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「初めまして」と少年は手を差し出した。
少女は恥ずかしそうに、少年の指を指先をつつく。
その様子を見た少年は心の中で呆れる。
挨拶ひとつできない少女が婚約者とは。
家格はバランスがいいのかもしれないけれども、この先やっていけるのだろうか。
少年は少女の手を取り、手の甲にキスをした。
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空はどこまでも繋がっているという。
だから僕は信じて遠い空から君の幸せを願っている。
君は痛みがあっても、それを我慢して『大丈夫』と微笑む。
そんな君だから、余計に心配になる。
君の涙を拭うこともできない。
君を抱きしめることもできない。
僕は祈ることしかできないから、空を見上げる。
僕には君の誕生日を祝う資格があるのだろうか。
君の好きな洋菓子を買って、君の家に向かう。
自然と車の速度が増す。
ただ君の笑顔が見たいから。
『おめでとう』を告げたい。
この地球上で君に会えたことが幸運だと思っている。
君は喜んでくれるだろうか。
僕の心臓がドキドキと奏でる。
君と一緒にいると鼓動が早くなる。
君と僕はただの友だち同士だいうのに。
知られたら気持ち悪いと思われるだろう。
だから僕は必死に想いを隠した。
君の仕草一つ一つが胸をドキドキさせる。
どうすればこの感情を抑えることができるのだろうか。
今の距離を崩したくない、と思っているのに。
婚約指輪の石をガーネットにするか、ダイヤモンドをするか悩んでいたところだった。
誕生石がいいとは聞くが、ガーネットは安すぎる。
家に戻りながら歩いていたら、学生時代の友人と邂逅した。
昔話に花が咲く。
悩み事を相談するのはいいのではとハッとする。
『心がこもっていればいい』と言う。
君に出逢わなければ幸せだった。
君を想って眠れぬ夜を過ごすことはなかった。
君が他の男の名を呼ぶ様子を見て胸が痛むこともなかった。
けれども、君が僕を見て微笑むのを見て嬉しくなることもなかった。
君と手を繋いで帰る喜びを知らなかった。
幸せと不幸せは、まるでコインの裏表のようだ。
障子を開く。
涼しい風が滑りこむ。
星が輝く。
月のない明け方を彩っていた。
まだ起きるには早い時間だ。
それなのに目が覚めてしまった。
ここ最近の傾向だった。
『大丈夫?』君の声を心の中でなぞる。
夢見が悪いわけではない。
僕は静かに布団に戻る。
夢の中まで僕を心配してくれる君を思い出す。
青年は無我夢中に神剣・神楽を振り回す。
同胞たちの血を浴びる手が滑る。
すべての根源である統領が笑っていた。
総領の首を跳ねればこの長い戦いは終わる。
けれども、それを同胞たちが阻む。
生命を賭けて、統領を守ろうとする。
神剣・神楽の刃は届かない。
その様子に青年は打ちのめされる。
「あなたのことが好きなの」私は意を決して告白をした。
するとあなたは平然な顔をした。
そして「うん、知ってる」と言った。
「どうして!」私は赤面をした。
「だって、見てれば分かるよ」あなたはあっさりと言った。
「私のこと好き?」私は尋ねた。
「『見てれば分かる』って言った。だろう?」
体が月に支配される年頃になった。
しくしく痛む腹痛は知りたくない。
男の子とは違うのだ、それを教えられた。
これから毎月くる痛みに耐えていかなければならない。
そう思うと男の子がずるいと思ってしまった。
神様は絶対、不公平だ。
どうして女の子ばかりに痛みや危険を与えるのだろうか。
君は黄色信号を無視して、横断歩道を渡った。
いくら車の通行量が少ない横断歩道であっても危険な行為だ。
咎めようにも君は横断歩道を渡りきっている。
青信号まで待つしかない。
僕は君の輪郭をなぞる。
無事で良かったと安堵したのはナイショだ。
頭に乗って、これからもくりかえすに違いない。
恋のレッスンが必要なお年頃。
初めて恋人ができた。
毎朝、恋人を迎えに行く。
とりとめのない話をしているうちに学校についてしまう。
それはそれで嬉しいのだけれども、もう一歩進みたい。
恋人が「手を繋いでいい?」と尋ねてきた。
恋人は恥ずかしそうに、指を握り締める。
それをほぐして繋ぐ。
「予報通り、雨になったら良いのに」少女は言った。
「晴れている方が帰りは楽じゃない?」少年は不思議そうに言った。
「せっかく新しい傘を買ったのに、まだ出番がないのよ」少女は頬を膨らませる。
可愛らしい理由に少年は失笑する。
「笑うことないじゃない」機嫌を損ねてしまったようだ。
寝台の上で寝物語をしてもらっても、目はぱっちりと開いていた。
そんな幼い主に、臣下は優しく髪を梳く。
青年は少女の前髪をより分けて額にくちづけを落とした。
柔らかな感触が心をあたたかくした。
「もう一度して」少女は目を輝かせてねだった。
青年はためいきをついてから、額にくちづけた。
どうしてこんな口約束をしてしまったのだろう。
毎朝、廊下ですれ違う度に思う。
少年は嬉しそうにやってくる。
視線すら合わせたくない。
約束通り嫌々ながらも、腕を触れ合わせる。
まるで存在を確かめるような仕草に、ためいきがこぼれそうになる。
とりあえず日課はすんだ。
足早に立ち去る。
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プロフィール
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iotu(そら)
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非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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