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ついったーでポストした創作文芸系のlog。 中の人の都合でUPされないlogもあります
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社会人になった君は忙しそうだ。デートの時間をとるのも、ままならない。
メールも飛び飛びで、このまま自然消滅してしまうのではないかと不安になる。
毎年、一緒に見てきた桜の時期には、忙しさは落ち着いているだろうか。
それとも新年度を迎えて新入社員の面倒で忙しいだろうか。
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それは相手を楽にするための嘘でした。
「すぐに追いつくから、先に行ってて」、と。
どうか嘘だと気づかないで。

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僕は、ぎゅっと手を握り締めながら最後の噓をついた。それは相手を楽にするための嘘だった。
最後尾を走っていた君に向き直る。「すぐに追いつくから、先に行ってて」と僕は冷静に言った。
ダメージディーラーの僕よりもヒーラーの君の方が大切だった。どうか嘘だと気がつかないで。
新聞投稿欄に愚痴にも似た言葉を綴ったものを投稿した。まさかそれが掲載されるとは思わなかった。
知人がメールで教えてくれるまで、すっかり忘れていたぐらいだ。
反響がすごく、賛否両論の意見に狼狽する。
軽い気持ちだったけれども、こうして取り上げられると嬉しいものだった。
iotuは、何もかも悟ったような顔で最後の嘘をつきました。
それは自分の幸せのための嘘でした。
「もう、迷わないよ」、と。
だってもう、仕方がないだろう?

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僕は、何もかも悟ったような顔で最後の噓をついた。それは自分の幸せのための嘘だった。
最低な嘘だった。君に対して誠実感がなかった。それでも僕はこの瞳で噓をつく。
「もう、迷わないよ」と。傷つけあうだけの関係なんだから、距離がある方いい。
だってもう、仕方がないだろう?
正月早々に冬期講習が待っていた。連日の睡眠不足に、うつらうつらしていた。
そんな時、いつも隣の席にお座る君が目を逸らしつつ、僕の手のひらに触れる。ドキッとして目が覚めた。
講師が僕の名前を呼んだ。居眠りを気がつかれなかったようだ。危機一髪を救ってくれた君に感謝を。
こんな結末を迎えるとは予想をしていなかった。
世界が新春で喜んでいる間に、君は天国へと羽ばたいて行ってしまった。
そんなことなら愛の言葉の一つでも、かければよかった。
君に最後まで言えなかった言葉が胸の中でリフレインする。
もう二度と会えない君を想って、唇を引き結ぶ。
あなたとお揃いの腕時計が欲しかった。
レディースのブレスレットのような腕時計ではなく、メンズの少し武骨なデザインの腕時計。
親友の助言は無視をした。あなたと同じ時を刻みたくて、選んだ腕時計だ。
大きな文字盤を見て、思わず微笑んでしまう。あなたが見たらどう思うだろう。
少女は伸び伸びと育った。争うことも知らず、その痛みも知らず、自由に育てられた。
だから、対抗心を持ち、悔しい思いをするのは初めて出会った。
白金色の頭髪の少年と出会ってから、覚えた感情だった。
そんな自分に嫌気がさすときもあったけれども少女はその気持ちを抱え続けた。
iotuは、いっそ滑稽なほど明るく最後の嘘をつきました。
それは自分が楽になるための嘘でした。
「君にもらったものは全部返す」、と。
決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。

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僕は、いっそ滑稽なほど明るく最後の嘘をついた。それは自分が楽になるための嘘だった。
「君にもらったものは全部返す」と僕は言った。そんなことができるはずはないのに、君に言った。
君は僕の服の裾をつかむ。決めたはずの覚悟が、揺れそうだな。僕自身で決めたことだったのに。
「お願いだから嫌い、って言ってよ」と彼女が言った。
愛してない止まない彼女に、そんなことを言われるのは心外だった。俺の愛が足りないのだろうか。
伝えきれないのだろうか。心配させてしまっているのだろうか。涙目の彼女を抱きしめる。
「こんな私は嫌いでしょ」と彼女は囁く。
「本当によろしいのですか?」目の暗い男性が言った。
「拝借しても、かまわないのですか?」差し出された冥い塊に女性は微笑んで言う。
「もうこんな過去は必要ありませんの」
「そうなのですか。ではいただきます」と男性は塊に手をかざして変える。明るい未来に変わっていった。
愛されるというのは、どんな気持ちなのだろう。愛するというのは、どんな気持ちなのだろう。
それを知りたい。いつか運命の人が現れて、教えてくれるのだろうか。
そんな甘いものに期待をして、今日も過ごす。
新しい朝がやってくるのを膝を抱えて待っている。そんな孤独な自分だ。
そっと隣にあなたは立った。そして雨音を聞くように静かな声で「雨、止みませんね」と言った。
私は「そうですね」と答えた。そして雨は降り続ける。視線を逸らして、雨の方に向き直った。
『もう少し傍にいてもいいですか』と言うように響いていた。ただもう少し雨が続いてほしい。
iotuは、愛を囁くように優しく最後の嘘をつきました。
それはきっと必要じゃない嘘でした。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」、と。
胸の痛みは消えやしないな。

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僕は、愛を囁くように優しく最後の嘘をついた。それはきっと必要じゃない嘘だった。
君にすぐにでも見破られるような嘘だった。
「寂しくなんてないよ。大丈夫」と僕が言うと、君は「本当に?」と疑うような言葉を口にする。
自分からついた嘘なのに胸の痛みはずっと消えやしないな。
あなたは恥ずかしそうに、見知らぬ女の子の指先に触れる。これは修羅場なのだろうか。
ここで二人の関係はおしまいなのだろうか。そう思うと、腹の虫がおさまらなかった。
私は二人の間に割って入るように声をかけた。
するとあなたは「ちょうどいいところに」と悪びれずに口を開く。
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プロフィール
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iotu(そら)
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性別:
非公開
自己紹介:
iotuは五百箇という意味の古語から。
オリジナル小説サイト「紅の空」では、「並木空」というHNで活動中。
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