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「 140文字の物語 」
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部活仲間の雪は、ちょっとした超能力者だった。
 天気予報士が天職じゃないか、と思えるほど、天気予報が確実だった。
 雪が雨が降ると言えば、どんな晴れた日でも雨が降った。
 逆に傘マークが表示されていても、雪が雨は降らないよ、と言えば雨が降らなかった。
 便利な能力だった。
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今日はドカッと頭に鈍い痛みが走った。
 気圧の変化で偏頭痛が始まったのか、と溜息ひとつ。
 ふと周囲を見渡すと、人の視線が集まっているような気がする。
 自意識過剰かと思ったけれど、他人とよく目が合う。
 間違いなく視線を集めている。
「お姉ちゃんの鳩?」
 と子供の質問で納得した。
学生時代、年上の彼に合わせようと必死に背伸びをしたもんだ。
 高いヒールの靴に何度、足を痛めたことか。
 出来るだけ意識して欲しいから、似合わない口紅の色にもチャレンジしたものだった。
 現在はそれらは、すっと馴染んでいる。
 口紅の色は変わらないのに、と鏡の中の女性は微笑む。
南向きのアパートで、彼と私は暮らしていた。
 見返りを求めたことなどなかった。
 彼がいるだけで良かった。
 忘れられない彼女がいることも知っていた。
「やっぱりダメだ」
 彼の一言で恋が終わったこと知る。
 テレビのニュースで激しい殺戮が映されていたのも、想い出の一つになってしまう
手触りの良い布地で出来たワンピースをトランクの中に詰める。
 あと忘れ物はないかなぁとチェックリストを確認する。
 デジカメを入れるのを忘れるところだった。
 危ない危ない。
 旅行準備に思いは逸る。
 今まで見たことのない景色が広がっているはずだ。
 それが楽しみで仕方がない。
旅芸人一座が領地にやってきてから、騒がしくなった。
「名声轟く秋芸の地に宝物は二つあり。
 一つは時の鐘。
 もう一つは儒教者の飛田栄吉。
 さあ、お手を拝借、秋芸の地を讃えましょうか」
 旅芸人の中でも若い男が声を張り上げて、城下を回る。
 子供たちが喜んでキャッキャッとはしゃぐ。
「唯ちゃん、良いの?」
「何が?」
「高橋君、後輩から告られたんだって」
「え!裕一が?」
「噂になっているよ。高橋君って何気モテるよね。
 唯ちゃんの幼馴染じゃなかったら、私も好きになってたかも」
 友人が言った。
 自分だけのものだと思っていた。
 対抗心がメラメラと身の内から湧く
「誕生日、おめでとう。お姫様」
 バリトンが耳元で囁く。
 歳の数だけの真っ赤な薔薇と中ぐらいの箱がプレゼントだった。
 彼は箱から薔薇にも負けない深紅の靴を取り出して、私の足を取ると、執事がするように履かせる。
 ちょっとヒールの高い靴だった。
 靴のサイズはピッタリだった。
帰宅すると、リビングにどーんとそれはいた。
 電気をつけて確認しても見間違いではない。
 メトロノームがあった。
 どうしてこんな物が家にあるかは分からない。
 妻に訊いても良かったが、今朝喧嘩したばかりだ。
 空気がいてつく可能性があった。
 謝罪代わりのケーキを持った俺は呆然とする
何度、電話をかけてもつながらない。
 連絡ができないほどゲームに熱中しているのだろうか。
 送信履歴に彼の名前が並ぶ。
 私は冷蔵庫から麦茶を取出しグラスに注ぐ。
 彼のために用意したものだったが、少しぐらい減っても気にしないだろう。
 私は錠剤を飲む。
 しばらくは我慢が出来るだろう
幼なじみの雛子が古ぼけた地図を納戸から引っ張りだしてきた。
「沈没船が見つかるかもよ」
 と雛子は言った。が守は首を横に振った。
「この場所までどうやって行くのだ」
 と訊ねる。
「えーっと」
 雛子は困ったように首をかしげる。
「この地図に運命を感じるの!」
「気のせいだろう」
登校日という行事で夏休みの貴重な一日が削られた。
 帰ろうとしていたところに、黒いねこが一匹私の前を過った。
 私はねこに先導されるかのようについて行く。
 私はねこの入った扉を開く。
 室内には男子生徒が一人いた。
「あれねこは?」
「俺、一人だったけど?」
 密室事件の始まりだった
いつの間にか幼なじみに背を追い抜かれた。
 気がついたときには15センチも差が開いていた。
 もう同じ目線で見られなくなったことは寂しかったけれども、仕方がないことだった。
 そして歩幅が違うのに苦じゃないことに気がついた。
 ゆっくりと歩いてくれているだと知って嬉しくなった。
ベストな選択をしたと思う。
 ずるずると付き合って、傷を広げたくはなかった。
 まだ笑顔で別れ話を切り出せた今がちょうど良かった。
 振った方が傷ついてどうする、と思う。
 今日は秒針の音が耳について眠れない。
 携帯電話を引き寄せる。彼の番号を削除しようとしてもできない弱い自分。
狼の二つ名を持つ青年は、孤独な旅を続けていた。
 旅の目的は世界をあっという間に支配してしまった魔王討伐だ。
 力が足りないと常々思っていた青年は桃色の光を纏う妖精の言葉に乗った。
 使うもの命を削って、持ち主の最大の力を引き出す暗黒の剣の存在を知る。
 これで目的を達成できる
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