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「 140文字の物語 」
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深夜放送で通販を流しで見ていた。
 化粧品でここまで変わるという、お決まりの流れ。
 購入するには微妙なお値段。
「もっと美しくなりませんか?」
 という言葉にハッとする。
 美容関係がおざなりになっていた毎日が脳裏に過る。
 薬局で買える化粧品で満足していた。
 私は受話器を持ち上げた
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地獄の王女の鞠が地上に飛んで行ってしまった。
 新しい下僕も欲しくなってきたことだしと王女は地上に姿を現した。
 鞠は辺鄙な中学校に通う男子生徒が拾ったことが分かった。
 王女は生徒を切り刻んでいく。
 鞠が出てくるまでそれは止まらない。
 血ぬられた中学校に男子生徒は立ち尽くした
朝食をスクランブルエッグか目玉焼きにしようかと、悩んでいる間に、書簡の返事が銃弾のように返ってきた。
 とりあえず目玉焼きを作ってトーストの上に置く。
 グラス一杯のミルクも忘れずに。
 書簡の主は慌てて出したようで、誤字にインクが零れて滲んだ跡があった。
 失笑しながら読む。
神に見捨てられた箱庭世界で少年は呆然とする。
 朽ち果てた世界はどこまでも灰色で、少年の心を抉る。
 自分以外の人間がいないか旅を続ける。
 やがてそれも諦め、灰色の空を見上げて過ごすことが増えた。
「こんなはずでは」
「なかったとでも言い訳する気?」
 振り返ると少女が立っていた
「ここの温泉、激安だったか分かったよ」
 温泉につかっていると友達が話し出した。
「出るんだってよ」
「何が?」
「決まってるだろう、幽霊だよ」
「夢でも見たんじゃないか」
「夜、枕元に白い着物の幽霊が立つんだとさ」
 友達は声を抑えながら言う。
「それだけ?」
「ああ、それだけだ」
ふいに腕を掴まれた。
 その手は大きく熱い。
 思わず振りほどいてしまった。
 ドキッとしたことを隠すように、関係ないことを話し出す。
 自分を見つめる瞳は、太陽のように熱を持っているから、視線を逸らした。
 友達から恋人になれた瞬間だったかもしれない。
 去年の夏祭りを思い出した。
Happy Birthdayとメッセージカードに書かれた英語は流暢で、小箱の中身を重々しいものにする。
「開けていい?」
 と礼儀で訊く。
「勿論」
 了承されて退路を断たれた感じが強くなる。
 小箱の中身は深紅の口紅だった。
「キスしたい」
 と言う彼に抵抗するのは厳しそうだった。
雨が近い。
 いつもの偏頭痛が気圧の変化を知らせる。
 こんな時は頭痛薬をとっとと飲むに限る。
 戦友のバファリンを取り出してペットボトルの水で流し込む。
 しばらくしてゲリラ豪雨が街にやってきた。
 資料作りを再開する。
 「虹だ!」同僚が言った。
 窓の外には大きな虹がかかっていた。
人気もなく寂しい教会に、夢見がちな少女は毎日、通う。
 十字架を見つめる目は真剣そのもので、揺るぎのない信仰心が宿っていた。
 霧が濃くなっていっても少女は通う。
 濃霧になっても変わりがなかった。
 街の住人が一人減り、二人減っても。
 少女は通った。信仰こそが救いのように。
窓から降るものが信じられなくて呆然としていたら見知らぬ人が隣に立っていた。
「雪ですか。この季節では異常ですね」
 私は背の高い男性を見上げた。
「私のことならお気遣いなく、むしろ忘れてください」
 男性は言った。
「そんな無理ですよ」
「困りましたね」
 と男性は手を伸ばしてきた
座っているだけで、汗が噴き出す。
 じめじめして気持ち悪い一日だった。
 ハンドタオルで適当に汗を拭う。
 本当はブラウスのボタンを外して、ブラジャーの下まで拭いたいけれども、職場じゃ憚られる。
 首を拭うだけにする。
 梅雨が終わるまで、この蒸し暑さが続くと思うと気が重くなった。
今日の天気は曇り空だった。
 梅雨の狭間で、雨の降らない日だったのに、あまり嬉しくない。
 曇り空の日は部活動がある。
 帰宅部の私は真っ直ぐ帰るしかない。
 部活動を勤しんでいる幼なじみのお隣さんは、今日の天気に喜んでいた。
 一緒に帰れないから、私は嬉しくないというのに。
黄色のコーヒーカップを包み込むように持つ少女を後ろから抱きしめる。
 白いうなじに唇を落とす。
「何、するんですか!?」
 少女は腕を振りほどこうとするが、力の差でそれはかなわない。
「次は唇を塞ぐよ」
 と言うと、腕の中の少女は震えた。
 きわどい関係に堕ちていこうとしている。
冷蔵庫から麦茶を取出し、グラスに注ぐ。
 貰い物のせんべいがあったなぁ、と思いだし、ダイニングの菓子入れを漁る。
 テーブルに座り、せんべいを味わっているとチラシが目に付いた。
 カラフルなチラシで、紙飛行機を折る。
 最初は不格好だったが、何枚か折るとよく飛ぶものができた。
「ごめんね、今日はダメなんだ」
「そっか、仕方ないね。
 無理言っちゃってゴメンね」
 これで5人目。
 いつもだったら構ってくれる友達が捕まっている頃。
 今日に限って、みんな用事があると断られる。
 足取り重く独り暮らしの家に帰ると、クラッカーの音が出迎える。
「誕生日おめでとう」
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