忍者ブログ
「 140文字の物語 」
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

夏休み中の全校登校日。
 体育館に集められて校長先生の話の後にある頭髪検査。
 頭の天辺から足のつま先まで視線がなぞる。
 値踏みするかのような目が気持ち悪かった。
 私はできるだけ縮こまりながら、この苦行が終わる時を待っていた。
「よし、いっていいぞ」
 教師の声で顔を見上げる。
PR
人生最高の贈り物は生命を授かることだ、と誰かが言っていた。
 でも、こんな最低な人生だったら、いらない、と思った。
 学校に行っても話し相手は保健室の先生ぐらいで、最後に同級生と喋ったのはいつだっただろうか。
 このまま人生を閉じてしまおうか。
 気持ちが揺れ動く。
 ナイフを見た
川べりで横笛を拭く少年が主題の絵だったが、希薄な主人公だった。
 まるで幽霊のように影が薄い。
 背景である夏草と日差しのほうが生き生きと描かれている。
 これを描いた画家はどういう気持ちでキャンバスに向かったのだろうか。
 涼しい風が吹いているのを体感できるほどの絵だった。
持ち物リストとトランクの中身を確認していく。
 お泊りの旅行なんて久しぶりだったから、期待半分、不安半分。
 忘れ物はないか心配になる。
「あ!」
 戦友である酔い止めの薬が入ってなかった。
「危ない危ない」
 現地ではバスに乗る予定だから忘れると吐き気に悩まされる確率が濃厚だった。
「あ!」
 白いシャツの長身の男性に声を掛けて、すぐに見間違いだと気がつく。
「すいません」
 私は謝りながら、先輩と過ごした日々を追憶していた。
 兄がいたらこんな感じだろうか、と思っていた。
 雑踏の中を睨むように見つめる。
 最後の日「これも全て君のためだ」と先輩は言った。
早朝の廊下を独り占めしているのは気持ちが良いことだった。
 曲がり角で男子生徒とぶつかって、床の上に尻もちをつく。
 男子生徒が覆いかぶさってくる。
 ドキッとした。
 熱い体温を感じる。
 熱中症だ。
「ゴメン」
 力なく男子生徒がゆっくりとどく。
 早く水分を取らせないと大変なことになる
缶ビール片手に一人お花見をしていたら、衝撃音がした。
 それから花びらがごそっと落ちてきた。
 どこかに超能力者がいて悪ふざけをしているようだ。
 花びらを払いながら缶ビールを飲み続ける。
 するとまばゆい光が辺りを照らす。
 天使まで降臨したようだった。
 静かにお花見をしたいのだが
始まりがあるなら、当然別れもある。
 片思いの期間が長かったから、彼から別れを告げられる日が来ることが怖かった。
 そんな日が来ることを知りたくない。
 彼好みの服を着て、彼好みの聞き上手な彼女を演じる。
 しつこくなり過ぎないようにメールは控えめに。
 デートはお任せルートで。
管理が杜撰だったため、古書は見るも無惨な形になっていた。
 虫食いだらけで、埃も酷い。
 原型を留めているのが奇跡と言っても良い。
 蔵の扉を全開に開け、とりあえず埃を払いだす。
「こんな状態で悪いな」
 蔵の主が言う。
「いいえ、貴重な本を読ませていただけるなんて」
 彼女ははにかむ
新感覚のオンラインゲームが発表された。
 銃弾を撃たれたら痛覚が反応して痛いし、美味しいご飯を食べたら味覚が反応して舌が満足する。
 登録者は右肩上がりに伸びていった。
 リアリティを求める利用者が多かったのだ。
 このゲームの欠点は一つだけ。
 死の概念がない。
 ゲームは終わらない
早朝、会議室の机の上に書類を並べていく。
 朝っぱらから重役会議があるらしい。
 私のような下っ端には分からないがとても重要な会議らしい。
 末席に本が置かれていた。
 忘れ物だろう。
 とりあえず本を手に取ると会議室を出ようとする。
 男性とすれ違う。
「あ!」
 どうやら本の持ち主らしい
乗り換えの駅で友達と合流する。
 昨日見たドラマの話やクラスメイトの恋バナに話を咲かせる。
 テレビや小説の中で起きるような非日常な世界は、学校にはない。
 昨日の続きの今日があって、今日の続きの明日があるだけだ。
 電車に揺られながら、この退屈な日常を抜け出す方法を考える。
油断があったんだと思う。
 私と彼は幼なじみで、ほくろの数まで知っている仲だったから、異性として意識したことがなかった。
 今まで。いつものように彼の部屋に上がった。
 宿題を手伝ってもらうつもりだった。
 が、ふとした弾みで押し倒された。
 そこから先は知りたくなかった。
深夜だというのに眠くない。
 月が皓皓と無慈悲にも輝いていた。
 目を閉じて息を遠く浅く吹く。
 瞼の裏に月の姿が残っていて眠れない。
 思い切って起き上がることにした。
 扇風機から遠ざかって、缶ビールを開ける。
 夜は驚くほど静かだった。
 窓の外の月と二人っきりのような感覚になる。
男には病弱な娘がいた。
 娘の薬を買う金を得るのに苦労していた。
 そんな男に隣の里の者が接触してきた。
 井戸水にこの粉を混ぜてくれ、報酬は金貨5枚だ。と言う。
 男は自分の里を裏切った。
 井戸に粉を入れたのだ。
 何も知らない里の者は井戸水を飲んで死んでいった。
 今は禁じられた物語
PREV ← HOME → NEXT
忍者ブログ [PR]
 △ページの先頭へ
Templated by TABLE ENOCH