忍者ブログ
「 140文字の物語 」
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

静かに破滅に向かう世界に、神は慈しむ。
 様々な世界を作ってきた中で、一番美しくできた世界だからだ。
 世界はどんな手を使っても必ず滅びに向かう。
 短いか、長いかの差があるだけだ。
 どんな世界にも美点はあった。
 今、滅びに向かっている世界に、延命のヴェールを優しくかけてやる。
PR
DSで対戦中に幼なじみがぽつりと言った。
「僕の前世は悪の主人公だったんだって」
「悪の主人公ってことは魔王とか?」僕は言った。
 穏やかな幼なじみからは連想できない。
「さあ、そこまでは聞いてないや」幼なじみは言った。
「前世は前世だろ!今は正義の主人公だよ」
「ありがと」
タルトを焼いていると、シャボン玉が漂ってきた。
 シャボン玉はすぐに弾けて消える。
「抽選会で当たったんだけど、懐かしくない?」友達は言った。
 液をつけ、ストローで吹くと薔薇色のシャボン玉が生まれる。
「もうすぐタルト焼けるから」
「了解」
 友達はシャボン玉を仕舞った。
近代化が進み、名の無き村にも汽車が通ることとなった。
 煙を上げて汽車がやってくると大歓声。
 地響きを立てながら汽車は遠距離恋愛の恋人たちを応援する。
 都会に出ていた青年は、朝一番の汽車で村に帰ってきた。
「ただいま」青年は言う。
「おはよう。お帰りなさい」と恋人が微笑む。
健康のために始めた朝のジョギングに慣れてきた。
 汗をタオルで拭ってレンタルショップに立ち寄る。
 母に返却を頼まれていたDVDを出す。
 何か新しい物を借りようとショップ内をうろついていると同じ部署の人と出会う。
「あれ?」彼は言った
「偶然だね」
「そうだね」
 と笑い合った。
「皆さんにはそろそろ本格的な魔術を学んでもらいます。
 それには使い魔が必要なので休みの間に探し出してくださいね。
 一生のものなので慎重に選んでください」と先生が言った。
 学校が休みに入るのは嬉しいけれど使い魔探しで潰れそうだった。
 そして数週間後、ねこの使い魔を捕まえた
空調の効いた部屋のテーブルに金魚鉢が置いてある。
 夏祭りで釣ってきたものだ。
 ビー玉が入った金魚鉢の中で朱金が優雅に泳いでいる。
 こんな狭いところで、独りきりで泳いでいて、寂しくはないだろうか、とふと思った。
 仲間たちと水槽の中で泳いでいた時の方が良かったのかもしれない
スポットライトを浴びて光り輝く空間に立ち尽くす。
 鼓動は早いままだ。無事、演じ切ることが出来て良かった。
 まだ役から離れられていない気がする。
 セリフの少ない脇役だったけれども、緊張感が残っている。
 マイクが回ってきた。
 会釈をすると客席から拍手が湧いた。
 それが嬉しかった
最高の花嫁を迎えるために王子は従者を連れて旅をすることにしました。
 ある時は山を登り、ある時は地平線を臨み、王子は様々な女性に会いました。
 王子は無言でどこまでも着いてきてくれる女性を探していたのです。
 ふと振り返ると従者がいました。
 理想の女性だと気がついたのです。
最高の花嫁を迎えるために王子は従者を連れて旅をすることにしました。
 ある時は山を登り、ある時は地平線を臨み、王子は様々な女性に会いました。
 王子は無言でどこまでも着いてきてくれる女性を探していたのです。
 ふと振り返ると従者がいました。
 理想の女性だと気がついたのです。
良く晴れた日曜日。
 紙パックの豆乳を飲みながら、トランクを開く。
 前回の旅行に行ったままで整理をしていなかったからだ。
 洗濯物やお土産がごちゃごちゃに入っている。
 デジカメには記念写真が詰まっている。
 久しぶりに友人が集合した旅行だったから、懐かしさと楽しさが詰まっていた
限りなく最果ての土地に辿り着いた。
 モニター越しじゃない彼女に会うためにようやく到着したのだ。
 じんわりと達成感がこみあげてくる。
 彼女が覚束ない足取りで近寄ってくる。
「ご機嫌よう」
 彼女は言った。
「会いたかったよ」
 旅の間書いていた日記帳を差し出す。
 彼女の笑みが深くなる
図書室では物足りなくて区立の図書館まで足を運んだ。
 区のお知らせを貼ってある掲示板に目が釘付けになる。
 いわゆるゆるキャラ化した区のマスコットの写真が貼ってあったのだ。
 鯨をユーモラスにキャラクター化して、使者のたすきを掛けていた。
 あまりの脱力っぷりに失笑してしまった
彼の視線を独占していたのはクラス一明るい女の子。
 みんなが大好きな子だった。
 放課後彼は呆然と突っ立っていた。
 彼の恋が終わったのを告げるようにゲリラ豪雨が降る。
 ずぶ濡れになるのも気にせず、彼は立っていた。
 私は何もできなかった。
 こんなに悔しい思いをしたのは初めてだった
鬼瓦のようにいかめしい顔をしていたのでついた渾名が鬼先生。
 新人作家には不似合わな渾名だが、会ってみると納得してしまう。
 今時、原稿用紙に万年筆というスタイルも拍車をかける。
 鬼先生自体は渾名を許せないらしく、その渾名が呼ばれるのは編集室内だけだ。
 ちょっともったいない
PREV ← HOME → NEXT
忍者ブログ [PR]
 △ページの先頭へ
Templated by TABLE ENOCH