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「 140文字の物語 」
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夏祭りの熱気に浮かされながら、屋台を巡る。
 マスコットキャラの鯨が風船となってぷかぷかと宙を浮いていた。
 ユーモラスな風船に思わず笑みがこぼれる。
 いつもは静かな商店街も今日は大賑わいだった。
 とっておきの非日常だ。
 楽しまなくては損だ。
 パンフ片手にメインストリートを歩く
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英語のテストで赤点を取った。
 お母さんには叱られ塾の教師には溜息をつかれた。
 普通の子だったら最低だと思うだろう。
 私は逆に気持ちいいと思った。
 頑張るだけ頑張ってこの点数だったのだ。
 これからもっと勉強すれば、点数は伸びていくに違いない。
 英語の補習授業を受けながら思った
一つの木の葉を隠すために、林を作った。
 一つの嘘を隠すために、たくさんの嘘をつくはめとなった。
 真実を明らかにしたいという思いと、この秘密を墓場まで持っていかなければという思いの間で揺れていた。
 白昼堂々とピストルの音が鳴った。
 私の胸を撃たれた。
 これで悲願が達成された
湖を半分、埋め立てられることとなった。
 環境破壊だと何度も行政に掛け合って見たけれども、のれんに腕押し状態のまま、工事は行われることとなった。
 自然体系は破壊され、野鳥の半分はどこかへ消えていった。
 冷酷な記憶は覚えている。
 かつては豊かだった、湖のことを。
部員募集中のポスターをどこに貼るかで右往左往した。
 短歌部なんてマイナーな部活は今時、流行らない。
 入学したてでわけも分からないうちに入部してしまったのが運のつき。
 地味なポスターを抱えて学校を歩き回る。
 どこか目立つ所に貼らなきゃと、目に飛び込んできたのは鉄棒だった。
会社の近くに小さな公園がある。
 昼ごはんの時にそこのベンチにお世話になることが多い。
 今日は同僚と一緒に公園に来た。
 お弁当を広げる。
 髪がばさりと落ちてくる。その度、後ろにやる。
「食べづらくない?」同僚は訊いた。
 頷くと髪を結ばれた。
「ありがとう」オレンジをお礼に渡す。
下り電車に連れ立って乗った。
 ちょうど二人分、席が空いていたのでそこに腰を下ろした。
 特に会話をする必然性を感じられなかったので無言のまま、車窓を眺めていた。
 すると、軽々しく、手のひらを握りしめてきた。
 視線をくれてやると、相手はニコリと笑った。
 楽しいのだろうか。
屋上はギャラリーでいっぱいだった。
 超能力者同士のバトルが見られるのだから、ある程度の混雑は仕方がないとはいえ、異常な量の生徒が集まっている。
 中には教員も混じっているのだから、呆れる。
 二人の超能力者は相対したまま動かない。
 力量が同じぐらいなのだろう。
同じ制服を身に纏った集団から、彼だけが違った。
 魚の群れのように集まっている中をするりと抜けていく。
 集団を拒絶するわけでもなく、一歩引いたその姿勢が好ましく映った。
 どうすれば彼のようになれるのか知りたいと思った。
 彼は孤独のようには見えなかった。
 楽しげにすら見えた。
夜中に目が覚めた。
 静かな家の階段を下りていくとダイニングに明かりが灯っていた。
 兄がノートパソコンで作業しているようだった。
「眠れないの?」兄の質問に頷く。
 ホットミルクを作ってくれた。
 マグカップを手のひらで包むように持つ。
 悪夢を見たことを言いそうになって、耐える。
前世ではカブトムシだった。
 善行を積んだ俺は現世で人間になれた。
 これで恋い焦がれたあの少女に告白ができる。
 俺を逃がしてくれた少女も今や艶めく大人の女性になっている。
 俺たちは無敵な関係になれると信じて、告白をする。
 彼女は覚えていなくても、俺は彼女の優しさを知っている
かさぶたになっている傷をまた引っ掻いてしまった。
 案の定、血が出る。
 慌てて絆創膏を探して貼る。
 無意識に引っ掻いてしまうのだから、始末に負えない。
 ネットサーフィンを再開する。
 いくつかのサイトを巡って、黄色の財布を探す。
 一長一短でなかなか良い物が見つからず決まらない。
在りし日にドッペルゲンガーと出会った。
 短い人生も終わりだと思った。
 心を入れ替えて、残りの人生を楽しもうと思った。
 ドッペルゲンガーと出会った場所に、再度出向くと、少女が立っていた。
「貴方に会いに来たの」と少女は言った。
 これは運命の出会いだろうか、と日記に綴られた。
朝の練習室には先輩がいた。
 練習熱心な先輩は予鈴が鳴るまで、ここにいることを知っていた。
 ドアノブを回す。
 鍵はかかっていなかった。
 後ろ手で鍵をかければ密室の出来上がりだ。
「どうしたの?」ピアノを弾く手が止まる。
 俺は先輩の唇を奪う。
「犬にかまれたとでも思ってください」
異常気象も治まり、絶好の行楽日和になった今日。
 幼なじみとテーマパークにやってきた。
 学校に行く時間よりも大幅に早起きしただけあって、開園前の列に並ぶことが出来た。
 出迎えてくれるキャラクターたちと記念写真を撮るのが楽しみだった。
 今日一日、遊び倒すぞと心の中で誓う。
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