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「 140文字の物語 」
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恋人の元に赤紙がやってきたのは、設定上秋の季節だった。
 薄手のカーディガンを羽織っていたのを覚えている。
 恋人の無事を願うしかなかった。
 新兵を最前線に立たせるほど疲労をしていないはずだから、後方支援に回されるだろうと彼も笑顔で言った。
 宇宙戦争が始まって、もう十年だ。
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一時間前まで談笑していた男子生徒が舞台の上に立ってヴァイオリンを演奏していた。
 スポットライトを浴びて眩しい。
 ヴァイオリンに興味なんてなかったのにその演奏に、ぐいぐいと引っ張れられる。
 その感覚が不思議だった。
 舞台に上がる前はただの同級生だったのに、目が離せなくなる
大地には戦渦に巻き込まれた傷跡が残っていた。
 焼かれて柱だけが残った家々。
 ぼこぼこになった石畳。
 割れて壊された噴水。
 また間に合わなかった。
 後悔を滲ませる。
 生存者はいなかった。
 運良く逃げられたのかもしれない。
 遺体を集め、火を焚く。
 損壊が激しく、綺麗な遺体はなかった。
何故だか地獄の王女に気に入られた。
 桜色のリボンを揺らして、今日も俺の家に遊びに来た。
 地獄の窯が開く度に、モンスターが地上に這い出てくる。
 意図的な才能を感じる。
 王女様からの今日のプレゼントは、サボテンらしきものだった。
 毒々しく色合い、地上にはない独特なフォルム。
鉄棒で遊んでいたら、5時の音楽がスピーカーから流れた。
 帰りましょうコールだ。
 みんな自分の家に帰っていく。
 僕は一人ぼっちになってしまった。
 家に帰ってもママもパパもお仕事でいない。
 一人ぼっちで公園で遊ぶのと家で留守番をするの、どちらが良いか悩んだ。
 家に帰ることにした
彼は最果ての大地まで辿り着いた。
 そこには何もなかった。
 最果てにつけば何か分かると勘違いしていたのだ。
 神が遊び疲れて放置したと思われる巨大な積み木があった。
 人間の矮小さを思い知る。
 彼は来た道を、肩を落として歩き出した。
 来るときは期待と希望を持っていたのに、今はない
三乙した。
 回復薬が切れた時点でなんとなくそんな予感はしていた。
 躊躇なくリセットする。
 狩友もリセットしていた。
 ゲームの世界は何度だってやり直しができる。
 もう一度、ゲームをスタートする。
 今度こそ狩ってやる。と集会所に向かう。
 カウンターで依頼を受ける
残業が終わったのは終電近くの夜だった。
 夜のエレベーターは俺と同僚二人をのせて静かに降りていく。
 俺は帰り道にビールを買うか、バーに寄るかで、考えに耽っていた。
 エレベーターを降りると一本の糸に引かかった。
 振り返ると同僚は立ち止まっていた。
「蜘蛛!」指さし震えていた。
話しても面白い過去なんてなかった。
 同世代と比べて苦労の多かった話なんて聞いても楽しくはないだろうと思ったから、過去の話をしたことがなかった。
 TVに映画の予告編が流れ、俺は硬直した。
 過去がフラッシュバックする。
 彼女は満面の笑みを浮かべながら、腕をぎゅっと握った。
地球人が初めて会った宇宙人は好意的ではなかった。
 地球を植民地化するためにやってきたという。
 それから50年、地球人は宇宙人からノウハウを盗み、単独で艦を造れるようになった。
 雪が降る日だった。
 地球人は宇宙人に独立を通達したのだった。
 それが宇宙戦争の始まりだった。
最近、コンビニスイーツに夢中だった。
 町のケーキ屋さんレベルのスイーツが24時間手に入るのだ。
 それも期間限定という言葉に踊らされる。
 コンビニスイーツは入れ替わりが早いのだ。
 あれもこれもと買ってしまう。
 ペットボトルの紅茶と一緒に今日もコンビニスイーツを買ってしまった
体重が気になって、リンゴダイエットなるものに挑戦してみることにした。
 三食の内、どれかをリンゴにするという、よくある置き換えダイエットだ。
 意志の強さを試される。
 とりあえずリンゴを一袋買ってみた。
 それから1週間後、体重計に乗ってみた。
 減量に成功していた。
 思わず震えた
穏やかな流れが黄昏時にはあった。
 帰り道、お互いの影を見つめながら、ぽつりぽつりと途切れない程度に会話を続ける。
 ふと彼女の頭を見やる。
 リボンが解けかかっていた。
 その旨を伝えると、彼女は立ち止まりリボンを縛りなおした。
 白色のリボンは夕焼けを弾いて輝いていた。
満月が頂点になるとオルゴールが静かに鳴りだす時計があった。
 ちょうど12時をお知らせしてくれるのだが、そのオルゴールを聴く主は不在で、今宵も時計はお留守番だった。
 主は吸血鬼。
 満月の晩に血を求めて夜闇を疾走する。
 麗しき乙女の血のみを愛飲するから大変な偏食だった。
子どもが帰った公園でブランコに揺られる。
 夕方特有の物寂しさとブランコのギーッと鳴る音が重なって、不覚にも目頭が熱くなった。
 空を見上げれば白い月が心細く輝いていた。
 ブランコを思い切りよく漕ぐ。
 子どもの頃は早く家に帰ることが嫌だったのに、今は家が恋しかった。
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