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「 140文字の物語 」
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夕方の墓地に藤色の着物を着た美少女がたたずんでいた。
 一枚の絵になるような光景だった。
 美少女は菊を一輪、持っていた。
 墓参りだろうか。
 霊園を散歩道がわりにしているから、お節介を焼きたくなった。
「どうしたの?」
「お墓を探しているんだけど見当たらなくて」美少女は言った。
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「私、先輩のことが好きですよ」
「またまた。おだてなくってもいいんだよ」と先輩はジョッキを片手に笑う。
 酒の席だから信用してもらえないのだろうか。
「私の本気を受け止めてくれますか?」私は言った。
「良いよ。可愛い後輩の本気を受け止めちゃう」ニヘラと笑う先輩にキスをした
運命が枝分かれしたポイントは、高校進学だろう。
 いつでも一緒だったから、離れ離れになるのはちょっと不安だった。
 入学して3か月後、姉は変わり果てた格好で発見された。
 私は担任の先生を呼び出した。
 先生は狼狽した。
「何で生きてるんだ?」
「会いに来たの」というと先生は狂った
最初の運命の分かれ道だ。
 青色に染色されたガイコツが指さす方へと向かった。
 敵の姿はなかった。ほっとしながら進む。
 敵と交戦しても大丈夫なぐらい体力と回復薬はあるけれど、会わないで済むならそれに越したことはない。
 マッピングしながら、薄暗い迷宮を進んでいく。
課金といい名のドーピングをした。
 時計を見るもう夜の10時だ。
 残業して電車に揺られてコンビニによって帰るとどうしてもこの時間になってしまう。
 今日は早い方だ。
 社会人には金はあっても時間はない。
 課金をしないとゲームについて行けない。
 デスクトップのアイコンをクリックする
星座パフェで有名なカフェでコーヒーの香りを楽しんでいた。
 隣に座る彼女に目をやるとアイスココアを片手にうつらうつらとしていた。
 今日は朝から連れ回したから疲れが出ているのだろう。
 もう夜遅い。
 さよならを言うのが寂しい気がしたが「そろそろ帰ろうか」と切り出した。
自力で歩くタイプのお化け屋敷の前で立ち止まった。
 遊園地内でもおすすめスポットに挙げられている場所で、他の組は洋々と入っていった。
 俺たちの番になったわけだが、彼女が震えている。
 思い出と変わらない姿だった。
「行こうか」というと無理矢理、腕にしがみついてきた。
今年の校外学習はテーマパーク見学になった。
 現地集合で5時に点呼を取ったら、自由解散という遊びに来たとしか思えない授業だ。
 班単位の移動になるが、その班も自由に組める。
 クラス一の美少女がいるグループと合同で回ることになった。
 非日常感たっぷりで、俺の心臓は高鳴った。
日差しが強い。
 繋いだ手が解けそうになる。
 少女はさっきから言葉を発しない。
 呼吸音だけが耳に響く。
 ようやく見つけた木陰で少女を休ませる。
「飲み物買ってくるから」と少女を見る。
 うつろな目は景色を写しているだけだった。
 兄さんだったら少女の不調をもっと早く気づいたんだろう
深海に沈んだかのような双眸の少女に声をかける。
「ここに名前を書けば手続きは終わりだよ」出来るだけ優しい声で言う。
 少女はボールペンを持ったまま微動としない。
 細い肩に手を置く。
「無理ならいいんだよ。気が向いたらでいいんだよ」
 そういうと少女は首を横に振った。
季節は豊穣を祝う秋になった。
 今年も祭りでは、いけにえを捧げる。
 例年だったら、いけにえ探しに骨を折るところだが、今年はそんな心配がなかった。
「私をいけにえに!」
「僕こそ相応しいです!」
「俺が適任だろう!」といけにえ希望者が多すぎる。
 これも増える主従関係のおかげだ。
頭痛が気になって眠れない。
 時計を見ると2時を示していた。
 明日も仕事だ。
 起き上がって、グラスに水を注ぐ。
 薬箱から鎮痛剤を取り出して、水で飲む。
 しばらくすれば、痛みは引いていくだろう。
 菜の花が描かれたカーテンを眺めながら、ためいきを一つついた。
 夜の静寂が身に沁みた。
あるところに美しい螺旋を抉ると評判の職人がいました。
 どんな小さな穴であっても綺麗に螺旋状に抉ることが出来ました。
 螺旋状の穴から覗く景色は乱反射してとても美しいと評判でした。
 毎日、輝石に螺旋状の穴を開けてくれと依頼ばかりが舞い込みました。
 職人はもう嫌だと言いました
夕方の川縁で泣く友達を見つけた。気になって声をかけた。
 友達はメール画面を見せた。
 そこには一つの恋が終わる言葉が紡がれていた。
 何て言葉をかけたらいいのか分からず、友達の手を握った。
 泣く友達に静かに寄り添った。
 永遠に続くかと思った涙は枯れ果てたのか、友達は泣き止んだ
俺はそっと、両手をぎゅっと握る。
 彼女は驚いたようで手を払う仕草を見せたが力づくでそのまま抱き寄せた。
 キーキーッと油切れした自転車のブレーキ音が響く。
 彼女のすぐそばを自転車は駆け抜けていった。
 危機一髪だった。
 俺は彼女を解放した。
「ありがとう」彼女は俯いたまま言った
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