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「 140文字の物語 」
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それは飛び切りの貴石だった。
心の奥でころころと転がって生まれてくる貴石。
それを並べて誰のが一番優れているのか勝負することとなった。
子どもの思いつきそうな話だったが私は真剣だった。
生み出した貴石の中からきらりと輝く貴石を選別した。
誰にも負けたくない。
一番になりたい
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カーテンを揺らす夜風が涼しげだった。
何とはなしに読んでいた文庫本をテーブルの上に置く。
窓辺に近づいて、空を見上げる。
快晴で満天の星空が広がっていた。
ノックもせずに入ってきた同居人が怪訝な顔をする。
「何しているの?」
「静かに」
空を刹那の軌跡が駆け抜けていった。
満員電車は好きじゃない。
痴漢に会う確率が高くなる。
今も、そう。
微かに尻を触れている。
「おい、何してんだよ!」男の声がして見れば、堂々と、痴漢の腕を握る男子生徒がいた。
「痴漢していただろ!」男子生徒は言った。
助かったと思った。
これで痴漢に会う確率は減っただろう。
今日も街から一人の人間が消えた。
明日はもっと減るだろうか。
知らない間に人が減っていく。
それは回避できない運命だ。
かつては繁栄した街も人がまばらに歩いているだけ。
終焉の文字がちらつく。
私はまだこの街を愛している。
いつか確実に来る終わる日が来ることを知りたくない。
夜のジムは勤め人が多い。
そういう私も社会人だ。
運動不足を解消しようと思って通っている。
「どっちが減量できるか勝負しない?」同じジムに通う同僚がゲーム感覚で持ちかけてきた。
「勝った方が願い事を一つ叶えるってことで」魅力的なお誘いだった。
「乗った!」私は減量を誓った
幼なじみはテニス部の部長が好きらしい。
勇気を出して告白してみればいいものの、見ているだけで充分だと言う。
テニス部の部長は、また新しい女を連れていた。
廊下の向こうからやってくる。
幼なじみは嬉しそうな顔をして、腕を折れんばかりに握る。
泣きたいのを我慢しているのだろう
天使には夏休みがないらしい。
幼なじみの少女が零していた。
毎日のように来るお願いを叶えて回るので大忙しらしい。
反対に超能力者は暇だった。
きっちりと夏休みが取れた。
超能力者が呼び出されるような事態は、夏祭りに花火が見たいというのと同じ位稀だった。
暇を存分に味わった。
星を集めるのに、好都合な夜だった。
流星群が来ている。
流れる星を網で捕まえ、小瓶にしまっていく。
空を見上げる人がいるから、その人たちにバレないように、慎重かつ大胆に、星を捕まえていく。
燃え落ちるギリギリの星が一番綺麗なのだ。
星狩りに、不思議なことは一つもない。
声と交換して足を手に入れた人魚姫のように言葉を発したら泡のように消えてしまうのだろうか。
少女に毎日、挨拶をしているけれども無視されている。
儚げな外見の少女は毎朝、決まった位置で人待ち顔で立っている。
それを見守るのが日課になっている。
今日も待ち人は来なかったようだ
男は天に向かって毎夜、笛の練習をしていました。
熱心に練習したせいでしょうか。
笛の腕前はめきめきと上達していきました。
男の笛の音に惹かれて天界人も耳を澄まして聞き惚れるほどでした。
笛を吹く男に、天界人が連れ添いたいと下界に下りてきました。
先例のない恩返しでした。
ゆとりの世代と言われた通り、ゆとりなので英語の成績もボロボロだった。
塾に通ってようやく赤点を免れているレベルだった。
日本人は日本語を喋れればいいんだよと隣に座っていた猫に言った。
何かおかしいぞ。
どうして塾に猫がいるんだ。
そこで白昼夢を見ていることに気がついた。
一人ぼっちのトラウマを水に流すため、街に繰り出した。
雑踏の中にいると一人ぼっち感が増して「もう嫌だ」と思った。
コーヒーショップに避難した。
お一人様が多い店内は、目立たなくて落ち着いた。
会計をしてくれたお姉さんは丁寧な接客で美人だった。
街に出てきてラッキーだ。
時計を見ると深夜を回っていた。
「先輩、ブランコに乗りたいです!」
新歓コンパで帰る方向が一緒だったというだけで、並んで歩いていた後輩が言う。
「この先に、穴場があるんですよ」千鳥足の案内で小さな公園に着いた。
なし崩しの形でブランコに座る。
後輩は離れたブランコを漕ぐ。
夜の真ん中、月明かりを浴びて、僕と彼女は縁側に座っていた。
真夜のしんしんとした空気が肌をさらっていく。
恐る恐る、指に爪を立てられた。
子猫のような仕草に僕は彼女の横顔を見た。
彼女は知らんぷりを決めこんで月を見つめていた。
僕は彼女の指を絡め取り、優しく手を繋ぐ。
滅多に足を運ばない図書館に来た。
見知らぬ人ばかりで、緊張する。
図書館の静かな空気がそれに拍車をかける。
テストに必要な魔術書を借りたら、すぐに退出しよう。
本の林の中を歩く。
なかなか見つからない。
諦めかけた時ようやく見つけた。手を伸ばすと反対側からも手が伸びてきた。
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