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「 140文字の物語 」
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幼なじみの背が高いから、上目遣いになってしまう。
私は手のひらを握り締め、勇気を奮う。
「今年のクリスマスも一緒にケーキだよ!」楽しげに言う。
振られたばかりの幼なじみは「そっか」と呟く。
「どんなケーキがいい?」去年と変わらない問いかけをする。
昨日と変わらないように。
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虚構世界では夜の方が活気が溢れる。
中央広場には大きなクリスマスツリーが飾られている。
箒に乗った魔女たちがツリーの周りで競争をしていた。
それをプレゼントの箱を空けながら見上げていた。
ポンっと軽い音と共にオーナメントが出てきた。
それをクリスマスツリーに飾りつける。
初めての恋だから作法も何もわからない。
どんなタイミングで手を繋ばばいいのか、どんなタイミングで背に手を回せばいいのか。
煙草と珈琲の香りに包まれた彼は笑うばかりだ。
ゆっくりと知っていけばいいさと大人の余裕で笑う。
私が早く知りたい。と言うと煙草の匂いが接近してきた。
「世界で一番不幸って顔をしているわね」着飾った乙女が言った。
「孤独になったぐらいで、世界が終わってしまったような気になってるんじゃない?」
「違います。ボクは不幸でも孤独でもありません!」ムキになって反論した。
「そう?それなら笑ってなさいよ。笑顔も作れないくせに」
ケータイに返信が着たときは、世界が虹色に見えた。
憧れの君と二人っきりでデート。
どんな服を着ていこう。
どんな場所に連れて行ってくれるのだろうか。
待ちきれない思いになる。
そこでハタと気づく。
家の中の罠の存在を。
兄たちに知られてはいけない。
デートの邪魔をされるだろう。
隣国まで内密に運ばなければならない。
靴底はすり減り、足裏には肉刺がつぶれた痕でいっぱいだった。
それでもくじけず書簡を運んだ。
旅ももう少しで終わりだと自己暗示をかける。
隣国の関が見えていた。
他の旅人達に紛れ込んで関を越える。
痛む足を抱えて絢爛豪華な王都を目指す。
穏やかな雰囲気を壊す地響きがした。
またかと思いながら、昼寝を中断する。
背を伸ばすとポキッと関節が鳴った。
校庭に大きな穴が空いていた。
屋上の手すりを乗り越えて、校庭に着地する。
穴を空けたと思われる少女が刀を構えていた。
「穴開けちゃってごめんなさいは?」
「おのれ」
-
ゆらゆらと揺れる光は、部屋に静かに入り込んだ。
凍えそうな白の光は月光。
私の影を長く引き伸ばして床に落ちる。
窓を開けるとカーテンが微かに揺れた。
温かい空気は冷たい空気と入れ替わってしまった。
月光にさらされた空気は清浄で、体の中を綺麗にしてくれるようだった。
-
枯れた木に巻きつけられた発光ダイオードは、まるで花が咲いたかのようだった。
青い花は寒々しいコンクリート群を彩る。
12月になったんだなぁ、と再認識する。
自販機で買ったココアをホッカイロ代わりにベンチに座る。
ここからはイルミネーションが良く見える。
プルタブを開けた。
-
自分ひとりが蹲れるぐらいが世界だった。
ひとりでいるのは苦痛ではなかった。
誰にも比べられずにすむ。
そんな小さな世界が叩き壊された。
外の風は肌を刺すように冷たかった。
歩くように示された道は硝子の破片が折り重なっていた。
傷つかずにすむ世界はどこにもなくて僕は狼狽えた。
病院の待合室で、ぼーっと名前を呼ばれるのを待っていた。
遠慮がちに、手のひらを指先でつつかれた。
「長いね」と付き添いに来てくれた彼女は言った。
「今日は混んでるからね。そのうち呼ばれるさ」と俺は言った。
「早く呼ばれるといいね」と彼女は言った。
手持無沙汰なのだろう。
そんなつもりじゃなかった。という言葉はただの言い訳にしかならない。
特別だった。
一番だった。
大切だった。
言葉を重ねるほど離れていってしまう。
「さようなら」君が呟く。
未練たらたらの僕はこの期に及んでも言葉を重ねようとしていた。
まだ大丈夫。
別れ話は先延ばしにできる。
約束の日、火星行きの直行便に乗った。
現地ではあいにくの雨らしいが、それも楽しみの一つだ。
ドーム内で降る雨は夜更け過ぎには雪に変わるらしい。
プレゼントを膝に抱えて、窓の外を見る。
星が輝いていた。
月とはどんどん離れていく。
まだ見える地球は青く、美しかった。
朝のプラネタリウムもロマンティックだった。
星空を見上げ星座を探す。
都会では見られないほどの星に圧倒される。
生でこれほどの星空に囲まれてみたい、と思った。
プラネタリウムが終わると現実に引き戻された。
外では落ち葉が舞っていた。
寒さに首をすくめる。
今は見えない星を思う
二人っきりで旅行に来ていた。
昼間は有名な観光地を巡って過ごした。
夜は温泉で有名な旅館を取った。
美味しい海の幸山の幸に舌鼓を打った後、それぞれ湯に浸かった。
部屋の中で見た彼女は白い肌が染まり色香が漂う。
思わず唇を奪って押し倒した。
彼女が無理矢理、俺の腕に爪を立てた
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