忍者ブログ
「 140文字の物語 」
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ささやかな行き違いで愚痴が口論まで発展してしまった。
仕事で疲れていたから半ば八つ当たりの口喧嘩になってしまった。
一晩明けてそれを酷く後悔した。
彼からメールが着た。
別れ話だったらどうしようと不安になりながら、メールを見る。
いつものおはようメールだった。
不思議だった
PR
お気に入りのマグカップの取っ手が取れた。
長いこと使っていたから、寿命だろう。
新しいカップを箱から取り出す。
丁寧に洗ってからオレンジジュースを注ぐ。
リビングで新聞を広げる。
オレンジジュースを飲みながら、タレントの訃報を伝えるニュースを驚く。
まだ若いのに、と目を瞑る
ガイコツが門番する北の図書館には、奇妙な本がたくさん貯蔵されているらしい。
白紙の本を本棚に収めると自動書記される本もあるらしい。
増える物語たちは自由気ままらしい。
読んだ者を虜にする魅力にあふれているらしい。
その代わりその本たちは持ち出し禁止だ。
噂は広がり続ける。
名前を継いだばかりの新米天球染物師は大きな釜に真っ白な布地を入れた。
白い布はみるみる赤く染まっていく。
今日の夕暮れの余りだ。
紅葉した葉をたくさん入れて炊きだしたものだから、布も美しい赤になる。
これをプレゼントしたら、喜んでくれるだろうか。
その顔を見るのが楽しみだ
「おはよう」旅立つ私に幼なじみが微笑みかけてきた。
後ろ手に隠していたくすんだ腕輪を差し出す。
「手向けがこんなものでゴメンね。
もっと立派な物が用意できれば良かったんだけど」幼なじみは言った。
幼なじみがいつも身に着けていた腕輪だ。
思い出が詰まっている。
私は受け取った
昼の陽光を感じながら、畳の上で寝転がっていた。
庭伝いに幼なじみがやってきた。
沓脱石に靴を脱ぐと、縁側に登る。
淡い太陽の光が幼なじみの輪郭をなぞる。
それが眩しくて、一瞬目を眇める。
上体を起こすと幼なじみは、向かい側にちょこんと座る。
「おすそ分け」と蜜柑を並べる。
こんなに好きなのに別れなきゃいけない。
それが胸を締めつける。
好きだからでは越えられない壁があるということを知った。
まだ私たちは子どもなのだ。
愛を誓い合える大人ではない。
だからここでお別れなのだ。
満面の笑みを浮かべながら、指先で指先をつついた。
赤い糸の存在を信じて
補習で夏休みなのに学校に登校した。
この教科では赤点を取ったのは私一人だったようだ。
先生が資料を取ってくると職員室に戻っていった。
ぼーっとしていると鉛筆が転がってきた。
私は拾い、手渡そうとした。
違和感があった。
ここは私一人しかいない密室な場所なのだ。
幽霊だろうか。
やっと社交界デビューができる歳になった。
真っ白なデビュタントのドレスにさわる。
絹の手ざわりが良かった。
これからは仮面舞踏会にも出られる。
お姉さまたちから聴く社交界は、面白そうだった。
サロンで詩を発表できるのが何より楽しみだった。
文化人同士の交流は面白いに違いない
戦場の無惨さが暁によって照らし出された。
昨日、激戦地だった場所だ。
パーツが不完全な屍が転がっている。
生存者はいないか慎重に歩いていく。
瓦礫の山が崩れた。
敵兵だ。
一瞬で判断して、剣で敵兵の胴を切り裂く。
敵兵は槍で突き刺そうとするがそれを避ける。
生温い返り血を浴びる
引き止めちゃいけないと知っていたから、せめてもと笑顔を作る。
覚えていて欲しいのは笑顔だったから。
そんなわがままも土壇場に来ると崩れさる。
泣き顔で、両手のひらを軽く握る。
彼の手を掴まないように。
指を握りこむ。
涙でぐしゃぐしゃになった顔でさようならを言う。
-
カレンダーをめくる度に、頬が緩む。
もうすぐクリスマスがやってくる。
恋人と初めて過ごすクリスマス。
どんなプランで過ごすのだろう。
どんな場所でも幸せに違いない。
二人っきりでいられるのだから。
寒さもきっと吹き飛ばされちゃう。
早くクリスマスが来ないかなとカレンダーを見る
深夜の劇場は人がまばらだった。
真ん中の良い席を並んで座る。
ポップコーンを口に運びながら、スクリーンを流れていく光景を見入る。
役者の演技につられ感情移入する。
愛する人の病名を告げられた時は頬を流れる涙を感じた。
かかとを足でつつかれて、現実に引き戻された。
軽々しく、腕をぎゅっと握ってきた。
一瞬振り払おうとしたが、大人げないと思って我慢した。
これが最後なのだからと自分に言い聞かせる。
「今まで、付き合ってくれてありがとう」彼女は泣くのを堪えるような顔をして言った。
そんな顔を見るために、今日を最後にしたわけじゃない。
ダイエットは食事制限と有酸素運動が大切だとテレビが訴えていた。
どんな食事が良いか、紹介している。
私は納得する。
こんな乱れた生活では痩せるものも痩せないわけだと。
いくら運動しても、深夜に食事をしていたら意味がない。
かといって今の仕事では規則正しい生活は無理そうだ。
PREV ← HOME → NEXT
忍者ブログ [PR]
 △ページの先頭へ
Templated by TABLE ENOCH