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「 140文字の物語 」
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恋の始まりがぼんやりとした憧れから始まったのならその恋の終わりは少し苦いキャラメルのようなものだろうか。
秘めたまま終わった恋に、泣きそうになりながら、両手のひらに爪を立てる。
公園では仲の良さそうなカップルがベンチに座っていた。
二人とも顔見知りだったから私は笑った
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異常に冷えこんだ日の夜、携帯電話が鳴った。
コートを羽織って、近所のスーパーの駐車場に向かった。
呼び出した幼なじみはストール一枚羽織っているだけだった。
宇宙人でももっと厚着をするだろう。
歯がガチガチと鳴って上手く話せない。
「思ったよりも速かったね」と息が凍った。
妹からのメールでスーツを着てくるように指示があった。
ネクタイを締めると若干キリっとしたような気がする。
上京してから何度目かのスーツ姿で、手土産を買って新幹線に乗った。
どんな用事が待っているのだろう。
悪い予感しか起きず、知りたくないと思う。
実家に行けば分かるだろう
電子書籍が一般的になっても、新聞を紙で読む習慣は抜けない。
もっと未来になって新聞紙がなくなったら、朝の優雅な時間が削られるだろう。
コーヒーと共に新聞を読むのは、頭のスイッチを切り替えるようなものだ。
時間泥棒だと若者は笑うだろうか。
盗むのはこちら側だというのに。
雲をステージにして、歌い手に虹色のドレスを纏わせる。
雪や雹のオーケストラが先例のない物語を紡ぎだす。
聞き手は雲の上を飛び交う飛行機だけ。
それすらもすれ違いで、乗客は幻を見たとしか思えないだろう。
朝日と共に始まったシンフォニーは黄昏時を持って終焉を迎える。
ちょっとした言葉で喧嘩になった。
積もり積もった物があったのだろう。
口喧嘩がヒートアップして、彼女がクッション投げてきた。
ポスンと柔らかな感触を顔面で感じた。
枕やらぬいぐるみやらを投げつけてくる。
仕方なく、自分の両手のひらに爪を立てる。
殴ってしまいそうだった。
小鳥が啄むように、一粒ずつ豆菓子を食べる少女を見やる。
「神剣・神楽」を持ってきた張本人である。
神楽は象徴で使われない方が良いものだ。
おかげで内部分裂して敵味方に分かれてしまった。
顔見知りが敵に回ったのは厄介だった。
中途半端に伸びた髪をヘアゴムで縛る。
これは決意だ
早朝のカフェで向かいあって、各々好みのドリンクを飲んでいた。
「別れて欲しいんだ」と僕は言った。
「どうして?」彼女は僕の瞳をじっと見る。
僕は視線を逸らした。
「ほ、他に好きな人ができたんだ」僕は焦りながら答えた。
「嘘でしょ。何があったの?」彼女はあっさりと見破った。
家に帰ったら、違和感があった。
テーブルには食べきるか分からないほどのご馳走が並んでいた。
「お帰りなさい」エプロン姿の妻が笑顔で迎えてくれた。
「今日、何かあったっけ」と言うと、妻は怒り顔で、腕を指先でつつく。
「忘れちゃったの?」
「ゴメン」
「今日は結婚記念日だよ」
真夜中の雨は雪に変わったらしい。
起きると積雪していた。
ちょっとした非日常に飼いねこも興味津々だった。
外に出たいらしく窓をカリカリとかく。
開けてやると弾丸のように飛び出して行った。
ヒンヤリとした空気が入ってきてブルッと震えた。
窓を閉めるとコートを取りに自室に戻った
たった一秒。
されども大きな一秒の差。
短距離の世界では大きすぎる一秒の差だった。
白いラインが引かれた地面を見つめる。
どうしても一秒を詰めることが出来ない。
練習は充分している。
ベストコンディションを保つように自分なり工夫をしている。
それでもライバルに勝てない。
カサっと音がした。
ドキッとした。
音がした方向に首を向ける。
枯れた木の葉を踏んでいた。
音の原因が分かってどっと緊張感が緩んだ。
大股で道を進む。
カンテラの中の灯を頼りに歩き続けていると、ゴール見えた。
村の忙しそうに煮炊きする光だ。
今日は野宿しないで済みそうだった。
布団から転げ落ちたらしい。
早朝の光が目を差す。畳の上から起き上がる。
夢を思い出す。背中にびっしょりと汗をかいている。
人から追いかけれて袋小路に追いつめられる夢だった。
大切な物を無くしてしまったようだった。
首筋をポリポリとかく。
二度と見たくないような夢だった。
ささくれをむく彼女の手を取ると、嫌々ながら、指先を両手で包む。
人目があって恥ずかしかったが、そうしていなければ彼女はささくれをむしり続けていただろう。
血がにじんで痛々しい。カバンからハンドクリームを出すと、彼女の指先に塗りつける。
「ついむいちゃうんだよね」と言う
旅行中、窓の景色を眺めているのにも飽きて、携帯電話を開く。
虚構世界にログインする。
一人かと思ったら、同じグループの友達とすれ違った。
思わず顔を上げると、向かい側の席に座っていた友達も顔を上げた。
気まずい空気が流れたが、すぐに虚構世界に戻った。
そこでチャットをする
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