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「 140文字の物語 」
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並んで帰る帰り道。
学校から駅までの短い道だけども、一緒に帰れるのが嬉しい。
今日あった授業のこと、共通の友達の噂話をしているとあっという間に駅についてしまう。
改札前で「また、明日」と彼がわずかに手を上げて言う。
「うん、また明日」と笑顔を作って彼の背中を見送る。
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彼女は儚げだった。
季節の変わり目とかちょっとしたことで熱を出す。
病院の常連だった。
病院で出会って以来、俺は彼女に魅了されてしまった。
か弱い体質に似合いな自己主張しない性格も好みだった。
目を離したら消えてしまうのではないかと思ってしまう。
彼女は今日も待合室にいる。
この春、自分専用のパソコンを買ってもらった。
高校の入学祝だった。
日曜の昼だというのに用事のない俺は、ネットサーフィンすることにした。
検索窓にどんな用語を入力するか、しばし考える。
ふと隣の席の女子の名前が思い浮かんだ。
彼女の名前を入力するとブログが引っかかった。
虹色の円盤をDVDレコーダーにセットする。
録画しておいたドラマが始まる。
それを見ながら、遅めの晩ご飯を食べる。
今日はスーパーのお惣菜が多めのメニューだ。
全部手作りできればいいのだろうが、時間的に無理がある。
液晶TVの中の人物たちは美味しそうにご飯を食べていた。
-
千の絶望には万の慈悲を贈りましょう。と、この世界を作られた創世神はおっしゃたと聖典に記されている。
それならば今は千の絶望の時期なのだろう。
軍馬のいななき、行進を告げる銅鑼の音に混じって、断末魔の声が響く。
燃え盛る業火を通り抜け、剣を振るう。
万の慈悲が降る日まで。
朝の通勤通学ラッシュは毎日、乗っていても耐えがたいものだった。
今日は遮断機のトラブルがあったため間引き運転しているから、余計車内は混雑していた。
普段は車で送り迎えをされている幼なじみは、この混雑にやられているらしく顔色が優れない。
仕方なく、腕を両手で包む。
これ以上、踏み込んではいけない。と解っていたはずだ。
それなのに。少し愁いを含んだ瞳に見つめられて、視線を外すことはできなかった。
今まで彼と付き合った彼女たちと同じような道をたどっている。
後悔していても、もう遅い。
彼の指先が私のそれに絡ませられる。
心臓が跳ねる。
木にニスを塗っただけの机の上に、新聞が置かれた。
郵便受けから新聞を取ってくるのは、愛犬ゴールデンレトリバーの日課だった。
犬の頭を撫でてやると、足元で伏せる。
私は新聞を広げる。
衝撃的な記事に思わず目を瞑る。
まだ若いF1レーサーの死が採り上げられていた。
まとまった休みが取れた。
いわゆる夏休みだ。
何をするのも自由。仕事から解放される。
ベタだけど海に行くのも良いだろう。
情報誌を牛乳瓶片手にめくる。
一人でのんびりと過ごせるのは、とても魅力的だった。
計画を立てずに気の向くままに足を運ぶのもいいかもしれない。
学校の図書室には幽霊が出るという噂があった。
放課後、本が独りでに床に落ちるという。
幽霊が読みたがった本だという。
返却されてきた本を本棚に戻す作業をしていると、ドサッと音がした。
一緒に作業をしていた女子生徒が目を逸らしつつ、腕にしがみついてきた。
怖いのか震えている
ごく普通の地方都市だった。
あの日まで。
夜だというのに真昼のような光が広がった。
異常に気がつき、外へ出た者に待っていたのは条件付きの超能力者になるという恩恵だった。
親友と二人、真っ白な光を浴びた。
相互間だけのテレパシーを手に入れた。
携帯電話がいらなくなっただけだ。
今日は天気が良かったから、縁側で日向ぼっこをした。
緑茶に桜餅。
どちらも美味しかったから、思わず笑みが零れた。
今日学校であった事やドラマの話をする。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。
楽しければ楽しいほど。
日が沈んで冷たい風が吹いてきた。
お別れの時間だ。
純白の揃いの壁を持つ集合住宅地を 走り抜ける。
しばらく走り続けると、建てられた年代がバラバラの住宅地が増えていく。
家庭菜園をしているような家々を横目で見ながら友達の家に急ぐ。
今日に限って自転車のタイヤがパンクしていたのだ。
約束の時刻まであとわずか。
全力疾走する。
わずかな痛みで急速に意識が覚醒した。
痛みを辿っていくと、怒り顔で、両手に爪を立てる彼女に出会う。
「おはよう」彼女は不機嫌に言うと布団の中から出る。
冷たい空気に晒されて、布団に潜りなおしてしまう。
「先に寝ちゃうなんて酷い!」と彼女はまだ怒っているようだった。
ポケットの中を漁る。
鈴付きの自転車の鍵が出てこない。
逆側のポケットも漁るけれども出てきたのは家の鍵だった。
鞄の中も探してみるけれど出てこない。
このままでは家に帰れない。
駐輪場まで俯いて歩く。
どこかに落ちていないのか。
自分の自転車を見つける。
鍵は刺さったままだった
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