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「 140文字の物語 」
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君が好きだから、傷つけた。
傷を見る度、君は僕を思い出すだろう。
忘れられることが出来ないだろう。
消えない傷が僕と君の絆だ。
君が僕を憎んでいても構わない。
無関心でいられるよりも何十倍もいい。
僕はこの世で誰よりも君のことが好きなんだ。
傷跡が覚えていてくれるだろう。
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日暮れの日差しが窓を透過する。
カフェラテを飲みながら、メールを作成する。
約束の時間はとっくに過ぎている。
連絡一つよこさないから心配した。
転寝のつもりが熟睡したそうだ。
待ち合わせのカフェに縛りつけられている。
次はどんなコーヒーを飲むか思案する。
時間はまだある。
幼なじみが軽々しく、両手のひらにしがみつく。
俺はその手を振り払った。
「ひどーい!」幼なじみは抗議をしてきた。
酷いのはどっちだ。
「ほら、歯医者に行くぞ!」
「いやだー!」と幼なじみは電柱にしがみつく。
それを引きはがす。
「虫歯は自然治癒しないんだ」と幼なじみを諭す。
ゆっくりしていたら、親友に彼女ができていた。
紹介された彼女は可愛かった。
レストランで働いていた姿よりも、可愛くなっていた。
親友よりも先に出会っていたのに、ゆっくりしていたから、彼女は親友の恋人になってしまった。
ペアリングをしている出来立ての恋人達に自分は微笑んだ
カレンダーに赤ペンで花丸がついていた。
彼が書いたものではない。
中途半端に伸びた髪を手で梳く。
あの日、出会った少女がつけたものだろう。
少女は拾った猫のような存在になっている。
気ままに彼のペースを崩していく。
神剣・神楽がなかったら追い出していたかもしれない。
初めて彼氏が出来た。
年上の彼はいつでも私をドキドキさせてくれた。
今日もスマートにデートを設定してくれた。
大観覧車から見た夜景は美しかった。
大人の彼から見たら、私はまだまだ子供なのだろう。
「キスして」とおねだりしたら頬にキスしてくれた。
唇じゃなくて悔しかった。
花見に行こうと約束していたのに、桜はとうに散ってしまった。
桜吹雪を見送りながら、また破られた約束を思った。
数字にしてしまえば無味乾燥だった。
彼が遠ざかっていく。
引き止める力のない私は、今日も鳴らない携帯電話を握り締める。
メールを送っても返事が来ないと解っている。
葉桜に代わった桜並木。
三日月が静かに照らす。
それを舞台に踊る少女。
影絵のようにアスファルトに灼きつく。
観客は物言わぬものたちだけ。
風すらも通わない。
完全に無音の中で少女は覚えたての踊りをひとり踊る。
翻るスカートが丸い円を描く。
少女の呼吸だけが音楽だった。
いつもより早い時間に目覚めた。
掛けた覚えのない毛布が体から滑り落ちる。
ソファから降りて毛布を拾う。
窓ガラスには雨の水滴がつき始めていた。
出勤する前には止むだろうか。
ダイニングテーブルの上にはごちそうさまの置手紙があった。
最近、すれ違ってばかりいる。
溜息を一つつく
球技大会でバスケをした。
そこで足を捻ってしまったが、試合を続行した。
点差がわずかだったからだ。
痛みをおしてシュートを決めた。
自分のチームが優勝した。
足が通常より脹れていて慌てて病院に行った。
骨折一歩手前の捻挫だったらしい。
彼が怒り顔で、手のひらをぎゅっと握った。
流星群が来る時はわくわくした。
夜更かしをしても誰にも怒られない。
スーパーの広い駐車場がお気に入りのスポットだった。
邪魔をする照明がなく、めったに人が通らない。
今日はデジカメと共に夜空を見上げる。
流れ星を探して寝転ぶ。
朝が来たら流れ星を見た数を自慢するんだ。
彼女は透明な結晶そのもの。
光を通せば、光り輝く。
傷一つなく、影がすんなり落ちる。
あまりに綺麗だから、破壊衝動がたまに湧き起る。
傷がついたら彼女が彼女じゃなくなるから、その欲望を沈める。
彼女がいつでも綺麗でいて欲しいから、我慢する。
透明な結晶を遠くから見ている。
銃弾が発射された音が耳に残った。
無事着弾したようで、スコープ越しに紅葉よりも赤い物が見えた。
静かにその場から立ち去る。
戦意をそげば充分だ。
隠れるのにはもってこいの木の陰に身をひそめる。
新しい銃弾を詰める。
自然と紛れるように、息を整える。
これの繰り返しだ。
時間というものは残酷だ。
通り過ぎてしまったことは、すべて過去になる。
その中で特別な物だけが思い出になる。
不必要と判断されたものは引き出しに仕舞われてしまう。
彼は約束を思い出にすらしてくれなかったのだ。
仕方なく、指先を指先でなぞる。
あの日、交わした約束のように。
絶対の日差しの中から、影が一人分集団から離れようとしていた。
それを見ていた監視委員は見て見ないふりをして、影を逃がした。
どこまでも追いかけてくる日差しから、どこまで逃げられるというのか。
大空を知らない籠の小鳥が飛んでいくのと同じ。
戻る場所すら分からなくなるだろう
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