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「 140文字の物語 」
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落ちかけた太陽の光線が目に入った。
眩しくて手のひらで太陽を隠す。
刹那、少年が無表情になったような気がした。
瞬きしてみると、少年はいつも通りの微笑みを浮かべていた。
太陽が見せた幻覚だったのだろうか。
少女は「もうすぐサヨウナラね。ちょっとは寂しい?」と問いかける。
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流行りのドット模様の傘を片手に家を出る。
午後から雨の予報が出ている。
折り畳み傘と悩んだけれども、気分が浮き立つドット模様の傘を選んだ。
ビニール生地に鮮やかにドット模様が躍る。
少し子供っぽいかなと思ったけれども、憂鬱な雨の日を乗り切るにはこれぐらいがちょうどいい。
彼女は『はた迷惑な』と頭につけたくなるような程、面倒事を拾ってくるのが得意だ。
今も硝子細工を片手に、助けてくれるのを待っている。
黙っていれば彼が何とかしてくれるのを知っているのだ。
彼は彼女に甘すぎるぐらい甘い。
それは彼も自覚済みだ。
硝子細工を巡る旅の始まりだ。
初夏のある日、あなたは薔薇を私に持ってきてくれた。
香り高い薔薇は息をするだけで幸福な気分にしてくれた。
ふとあなたの手を見ると絆創膏だらけ。
「どうしたの?」と訊いても答えてくれない。
この薔薇には棘がない。
ぎこちなく、棘を取って傷ついた指先を私の両手で包んだ。
立っているのがやっとだった。
重い疲労感がのしかかってくる。
夕焼けに染まった大地は血の色を隠す。
剣を鞘におさめる。
少年は太陽をもう一度見た。
少女が走ってくるのが目に映った。
少女も無事今日を乗り越えたようだった。
少女がぎこちなく手を差し出す。
少年は手のひらに触れる。
今日のテストは完璧だったと思う。
ケアレスミスがないか、2度も見返した。
大丈夫だと思う。
満点のテストが返ってくるはずだ。
それなのに、今日のテストが頭をよぎる。
本当に完璧だったのか。
ミスがなかったのか。
答案用紙が返ってくるのはだいぶ先なのに、心拍数が早くなっていく。
夕暮れ時を二人並んで歩いていた。
昼間とは違う雰囲気にドキドキしていた。
長く伸びた影は手を繋いで歩いているようだった。
特別なことがあったわけじゃない。
昨日もこうして一緒に帰った。
明日もきっと一緒に帰るのだろう。
その積み重ねが心を躍らせるのだ。
ドキドキが止まらない
空調の効いた部屋は少し肌寒い。
掛布団を肩まで引き上げる。
すると隣人は暑いのか、腰のところまで引き下げる。
ベッドの上で彼は堂々と、指に触れる。
「ずっと触ってみたかったんだよね」と吐息混じりに彼は言った。
優しく触れられてドキリっとした。
壊れ物でも扱うように丁寧に触る
後1分。
いや30秒でもいい。
あとちょっとで全問解き終わる。
けれども時計は非常だ。
秒針がすべり終了の合図を知らせる。
仕方なく、シャープペンシルを置く。
「集めますよー」と試験監督の先生ののんびりとした声が響く。
後1問だった。
計算式を飛ばしていれば答えが書けたのに。
強い日差しを受け、日傘の麗人が現れる。
遠目でもわかる唇は妖艶に笑んでいる。
暑さなど感じさせないほど優雅に歩いてくる。
頬にそばかすが散った少女は唇を噛む。
実姉とは思えない麗人の美しさに。
どうすればあのように妖艶さを纏えるのだろうか。
年頃になれば変われるのだろうか。
誕生日にはプレゼントだけが届いた。
メッセージカードは毎年同じ。
「誕生日、おめでとう。この世界で出会えた運命に祝福を」
贈り主は顔を見せなかった。
仕事で忙しいのはわかっている。
プレゼントの中身はいつも同じ。
今年はエナメルの黒い靴だった。
サイズもピッタリだった。
疎遠になっていた男友達から分厚い手紙が来た。
手に取って重さに驚いた。
開けてみて中身に驚いた。
写真がぎっしりと入っていたのだ。
色々な景色が映った写真はどれも見事だった。
遅い昼ご飯を食べながら、写真を見続けた。
便箋が一枚、挟まれていた。
「一緒に見に行きませんか?」
醜く生まれた自分のために巨大な迷路が造られた。
決して誰も入れないように迷路は入り組んでいる。
化け物にも感情はある。
一人きりで迷宮を彷徨っていると寂しさがこみあげてくる。
入り口近くで行き倒れた人がいた。
すぐに拾って看病した。
「親切な人ですね」と盲人の少年は言った。
-
ある日、魔法を掛けられた。
魔法をかけたのは少女の方。
「私のこと、絶対好きになる」と僕の目を見て少女は言った。
初めて会うのに自信満々な様子に僕は不思議に思った。
その日から、少女のことが気になり始めた。
ふいに思考に混ざるようになった。
少女の大きな瞳が僕をとらえる。
談笑しながら、教室でお昼を食べていた。
お弁当派と購買派でわかれるが、和やかなものだった。
ふいに腕時計を見ると、昼休みももうすぐ終わる頃だと知らされた。
慌ててご飯を詰め込む。
お弁当の蓋を閉じたところで予鈴が鳴った。
「待って」と声をかけられる。
衿のリボンを結ばれる。
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