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「 140文字の物語 」
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祭囃子も賑やかに、ふわふわの綿飴を食べながら屋台を見て回っていた。
一人で一袋は無謀なチャレンジだったのか飽き始めていた。
ドンッという音がした。
花火だろうか。
空を仰いだ瞬間、祭り風景が散った。
手にしていた綿飴もない。
祭囃子も空耳だったかと言わんばかりに聞こえない。
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窓際の椅子は彼女の特等席になってしまったようだ。
暇を見つけては部屋に入り浸る。
会話をとくにするわけでもなく、ただ二人の時間を共有する。
窓の外にはどんな景色が広がっているのだろうか。
興味が湧いて立ち上がる。
彼女が訝しげにこちらを見た。
気にせずに向かい側の椅子に座る
今日はゆらゆらしていた。
不快な感じではなかったけれども、このゆらゆら感はどこからくるものだろうと思った。
仕事をしていても、友人と話していても、私はゆらゆらしていた。
缶チューハイを飲みながら夜道を歩く。
空には満月があった。
ゆらゆらの原因だ。
表面張力を思い出した。
自分が鈍感だということをこれ以上ないくらい思い知らされた。
親友の拳が腹を殴った。
武力行使するタイプだとは思えない優しい性格の友人の拳は、他の誰よりも痛かった。
親友の傍で勝気な彼女が泣いていた。
俺が泣かしたんだ。
大切にしていたつもりだった。
この一件は忘れないだろう
金星から見える虹は赤みが強かった。
それでもきちんと七色揃って見えた。
思わずカメラで風景を写した。
唐突な雨も虹という副産物を残してくれるなら大歓迎だ。
金星まで旅行に来てよかったと思った。
データを眺めながら、誰に送ろうか考える。
地球で留守番している友人に送信した。
幸せなパレードが煉瓦の道を練り歩いていく。
アコーディオン奏者が恋の歌を弾き語る。
紙テープが舞い、花弁が散る。
パレードの中、君だけがいない。
いつでも僕の隣にいてくれた君だけがいない。
携帯電話が鳴った。
「どこにいるの?」と君からのメールが一通。
僕はどこにいるんだろう
自分の部屋に鍵をかけた。
家族に入ってこられると困るから。
早朝という時間は頭をスッキリさせてくれる。
言葉を選びながら手紙を書く。
人生初めてのラブレターだ。
自分の気持ちを綴っていく。
受け取ってもらえるだろうか。
まずは気持ちを知って欲しい。
お付き合いは考えていない。
ワルツのようにコロコロと変わった恋愛相手。
次から次へとやってきては、去っていく。
おそらく私が外見通りのタイプじゃないから。
深い付き合いが続かない。
それでも相手はたくさんいたから、寂しくはなかった。
ワルツにもラストダンスがある。
目の前の男性は私の手を離さなかった。
ソファに体をうずめていた。
室内に黄金色の日差しが差しこんでいた。
少し傾いた太陽が投げかけてくる日差しは郷愁に駆られる。
帰る場所などとうになくなってしまったのに。
ぼんやりと日差しを眺めていると、携帯電話が鳴った。
ハッとして時間を見る。
約束の時間が迫っていた。
夕方と言ってもこの時期は太陽がさんさんと輝いていて明るい。
お目当ての本を探す。
本棚の林を端から順に見て回る。
やがて、関連する本が目に入ってきた。
花火を特集した写真集は本棚になかった。
棚の前にいる青年が手に取っていた。
視線に気がついたのか「どうぞ」と手渡された。
「星が綺麗だから散歩しない?」窓越しに声をかけられた。
断ったら、独りで散歩しかねないと思った。
だから「わかりました。すぐに用意しますね」と微笑んだ。
二人で並んで夜道を歩く。
空を仰げば夜空が広がっていた。
「見ないと損でしょ?」と彼女は笑った。
誰に教わったのだろう。
起きると枕元にプレゼントボックスがあった。
いつの間に置かれたんだろう。
ぐっすり寝ていたせいか気がつかなかった。
リボンを解き、包装紙を丁寧に剥がす。
銀色に輝くブレスレットが入っていた。
花をモチーフにしたブレスレットはピッタリサイズだった。
選ぶのに苦労したんだろうな
アイス一本じゃ足りなかったな、と思う。
もう一本食べたくなってきた。
背中に汗が伝って、水風呂に飛びこみたいぐらいだった。
じめじめと暑いのは苦手だった。
隣を歩いていた彼女が手をつついてきた。
仕方なく、指を握り締める。
汗ばんだ俺の手と違って、ひんやりと心地が良かった。
「絶対だよ!」と明るい声が言った。
「勿論だ」と頷いた。
「約束だからね!ずっとずっとの約束なんだからね!」歳より幼い口調で少女は繰り返し言う。
それに苦笑しながら頭をくしゃりと撫でた。
今、その明るい声を聞くことはできない。
ずっと一緒にいるという約束は果たせなかった。
雨の中、二人並んで歩いていた。
ふと草むらからミィーミィーと鳴く声が聞こえてきた。
子猫だろうと、思った。
全く面倒な事態になったものだと俺は思った。
慈悲深き彼女は段ボール箱から子猫を拾い上げた。
「動物病院、寄ってもいい?」と彼女が訊く。
シナリオ通りの展開に俺は頷いた
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