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「 140文字の物語 」
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窓が叩かれた。
いつの間にか、室内に差しこむ光が日差しから月光に変わっていた。
窓辺に寄ると、少女が手招きする。
読んでいた本を机に置く。
「気がついてくれて良かった」と少女は笑う。
「どんな御用件ですか?」少年が問うと「会いたかったの」と少女は言う。
それに少年は照れた。
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テストの結果が貼り出された廊下に私は立ち尽くす。
白金色の頭髪の少年の名前が一番に書かれている。
今度もダメだったのだ。
そう思うと目が潤んできた。
私は弱い人間だ。
学校の成績ぐらいしか誇れるものがない。
手を抜いたつもりはない。
いつでも全力で一番を目指している。
ここの所、楽観視していた。
夜に晩酌だと言ってビールを2缶も開けていた。
スタミナをつけなきゃと肉ばかり食べていた。
乱れた食生活は体にしっかりと蓄積していた。
久しぶりに体重計に乗った。
そこに示された数字を見る。
信じたくなかった。
たった1週間で3キロも増えたいたのだ。
「今日は波紋が起きそうよ」占い師の姉が言った。
いつものように学校に向かうと、一人の少女が走ってきた。
ぶつかる寸前に立ち止まれた。
少女は「運命の出会いですね。愛してください」とはた迷惑なことを言い出した。
それだけではなく少女は抱きついてきた。
姉の占いに納得した。
-
「お茶、入りましたよ。どうぞ」と少女が勧めてきた。
中途半端に伸びた髪をかく。
少女がいる風景が自然になりつつあるのは、あまり良いことではない。
神剣・神楽を押し付けてきた相手なのだから。
同族殺しの魔剣を持っていなければ、もっと和やかな昼下がりを楽しめただろうに。
-
「見えないかなぁ」幼なじみは諦め悪く言う。
音だけ伝わってくる花火大会をベランダで聴いている。
「遮蔽物が多くて見えないよ。そんなに見たいなら、どうして会場に行かなかったの?」と問う。
「だって、人がたくさんいるんだよ」と幼なじみは自業自得なことを言う。
花火は見えない
「眠れないの」電気が消えた部屋で、幼なじみが言った。
隣の布団にいた俺の耳にはっきりと聞こえていた。
扇風機の音だけが沈黙を埋めていた。
しばらくすると寝返りを打つ音がした。
俺は仕方なく起き上がり、幼なじみの両手のひらを握り締める。
「ありがとう」と暗闇の中で声が届いた
レースのカーテン越しに陽光が室内を淡く照らしていた。
朝が静かにやってきた。
眠い目をこすりながら、ベッドから降りる。
カーテンを開いて窓を開ける。
爽やかな空気が室内に入りこんで気持ちが良かった。
目がしゃっきりと覚める。
窓を開けたまま勉強机に向かう。
課題が待っている。
コインの代わりに水晶で代金を支払おうとした。
店主は水晶を月光に照らして、ためつがめつ見る。
「これは本物かい?」店主が訊く。
後ろめたいことはないのだが、狼狽してしまった。
「もちろん本物だ」声が震えている。
「ふーん、そうかい。それならいいさ」と店主は懐に仕舞った。
自分以外には忘れられた墓に花束を置く。
墓に眠る人物が好きだった薔薇の花束だ。
黙祷をして、立ち去ろうとした時、花束が弾けた。
「どうして」混乱しながら周囲を見渡す。
どこから狙われたのだろうか。
次は自分の命だろうか。
墓で静かに眠る人物は望んでいない展開だろう。
一目会っただけで、忘れられなくなるってことは本当にあるのだろうか。
僅かな時間、会話を交わしただけだ。
それなのに毎晩、毎晩、夢の中に出てくる。
所謂、一目惚れというものだろうか。
もう一度、会いたい。
もっと彼女を知りたい。
挨拶のような言葉を交すだけじゃなく愛を語りたい
古めかしく言えば丑三つ時。
幼なじみがやってきた。
夏休みだから起きていたけれども普段だったら寝ている時間だ。
幼なじみは俺の髪に触れる。
「丑の刻参りするならばれた時点でアウトだからな」と言うと、幼なじみは脱力した。
「今度こそは完璧に呪えれると思ったのに!」悔しそうだ
「退屈だからゲームしようよ」と幼なじみが言った。
携帯ゲームは家に置いてきてしまってない。
「すごろくがどこかにあったような気がする」と幼なじみは押入れを漁る。
色あせた箱が出てきた。
「私が勝ったらネックレス買ってね」と幼なじみは楽しげに言った。
負けられないと思った。
初めて喧嘩をした。
「どうしてわかってくれないの?」と彼女が泣きじゃくる。
「不満があるなら、その都度言ってくれ。察するなんてできない」と俺は本音を言った。
彼女は泣き顔で、指先を折れんばかりに握ってきた。
「ごめん」俺は謝った。
それから彼女を抱きしめた。
楽しみにしていたテレビを見逃した。
学校の課題なんてほっておいて、リビングに行けば良かった。
これで今週、学校での話題についていけなくなってしまった。
家に録画機能がないのが悪いのだ。
前々から議論されているのに、購入に至らないのはテレビを見る人間が少数だからだろう
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