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「 140文字の物語 」
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蜜色の日差しが幾何学模様の窓枠を通り過ぎて、部屋の床に届く。
少女はそれに手を伸ばす。
腕に光と影が同居する。
それが少し面白くて、角度を変えて手を伸ばしていたら、視線を感じた。
視線の主はいつも通りに微笑んでいた。
「何よ」と少女が言うと「可愛らしいと思います」との返事
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最後の夜だった。
「愛しているわ」女は言った。
優しく男の背に腕を回す。
男はそれに応えるように女を抱きしめる。
明日になれば赤の他人に戻る。
二人に残された時間はあまりに少ない。
終わりが見えるから燃え上がるのだろう。
女は男の背を撫でる。
まだ残っている愛を確かめるように。
風がそっと頬をくすぐった。
涼しい風はそのまま去っていった。
また誰かの頬をくすぐるのだろうか。
それとも髪をさらっていくのだろうか。
まだ見ぬ誰かに心を揺らす。
オフ会に向かいながらそんなことを考える。
逢ったことがないのに、私を深く知る人たちのところへ行くのだ。
青空色の旗袍が風に翻る。
眼下には虚栄心を満足させるに足る兵たちが並んでいた。
これから戦場に送り出す兵たちは緊張しているのだろう。
皆強張った顔だちをしていた。
彼の号令一つで、国土を取り戻すために出立する。
何度も取られて取り返した地域だけに正しいのか分からなくなる。
気温が下がり、このまま秋になるのだろうか。
曇り空を見上げながら、私は思った。
今日の天気も不安定だったから、空も荒れ気味だった。
小さな公園を横切ると煩いくらいのセミの鳴き声。
夏の名残りだ。
夜になれば夏虫にとって代わる。
夏が静かに終わっていくのを体感している。
「2位なんてスゴイね」とクラスメイトが声をかけてくる。
「これぐらいなんでもないわよ」少女は虚栄を張る。
「勉強のコツとか今度、教えて」とクラスメイトは笑う。
そんなコツがあるなら知りたいと少女は思った。
無我夢中に頑張ってこの結果なのだ。
誰もいないところで涙を流す。
朝の学校はすでに暑さを感じさせる。
階段を登って自分のクラスを目指していると、女子とぶつかった。
ぼんやりとしていたこちらが悪いので謝ったら、女子は顔を上げた。
そこには涙が浮いていた。
初対面だったが心配になって声をかけた。
女子は丁寧にお辞儀をすると、駆け上っていった
「さっきは言い過ぎた。ゴメン」と俺は言った。
彼女は遠慮がちに、指を折れんばかりに握る。
ちょっと痛かった。
根に持っている。
それでも仲直りする気があるようだ。
ひとまず痛みは我慢しようと思った。
それだけ彼女を傷つけた証拠だから。
「これっきりだよ」と彼女は言った。
窓を開けて空気を入れ替える。
涼しい夜風が入ってきた。
にゃーんと飼い猫が足元にまとわりついてきた。
猫を抱き上げる。
「どうしたの?」猫の首を撫でるとゴロゴロと鳴く。
「お前も構って欲しいの?」小さく呟く。
今日も屋敷の主人の帰りは遅そうだ。
放っておかれているようで寂しい
秘密基地を守るために、ロケット花火や爆竹を持ち込んだ。
派手な音がすれば相手もきっと怯むはず。
お小遣いから出し合って花火屋さんから買ってきた。
大人と遊ぶんだよと言われたが、秘密基地の争奪戦には大人は無関心だ。
花火に火をつける。
敵は一目散に逃げて行った。
拳をあげる。
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生家の名を背負う以上、差別や嘲笑を受けることは当然だと思っていた。
降伏した側なのだから、冷遇されて当然だと思っていた。
それが蓋を開けたら大違いだった。
末姫に気に入られ、高待遇となった。
今日も笑顔で末姫が扉をノックする。
今日は天気が良いから遠乗りに行くのだろうか。
朝のプラネタリウムは、がらがらに空いていた。
ラッキーと思って、特等席に座る。
朝からプラネタリウムは盛り上がらないかなぁとちょっとばっかり不安だったが、彼女は嬉しそうだった。
本で見た星座を探す。
心地良いアナウンスが次々に星を紹介していく。
童心に帰ったように楽しめた
予定もなく、予告もなく、唐突にそれはやってきた。
気分は最悪。
ぞわぞわした感覚に振り回されている。
気がつけば悪化の一途をたどっている。
中毒症状を起こしている。
こんな気持ちどっかに行ってしまえばいいのに。と拉致のあかないことを考えてしまう。
恋愛は難しい。
母から譲り受けた本棚にはたくさんの本がぎっしりと詰まっていた。
これからは自分が守っていくのだと思うと誇らしい。
いつか我が子に譲る日まで大切に守っていこうと思う。
ふと童話が目に入り、一冊を引き抜く。
頁をめくるとひとひらの花弁が落ちる。
栞代わりだったのだろうか。
「神様が依怙贔屓するのだから、正義の物語なんて存在しないのよ」と少女は言う。
鍋でことことと苺を煮ながら。
砂糖のとろける甘い香りがしてきた。
「桃太郎だって鬼は何も悪いことしていないのに成敗されるでしょ」少女は木べらで苺を混ぜる。
「正義はどこにもない」と少女は言う。
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