忍者ブログ
「 140文字の物語 」
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

神剣・神楽の柄を強く握る。
傷が癒えていくことが分かる。
体が軽くなったところで、玄関を開けた。
早朝の玄関で少女が泣きじゃくっていた。
少女が寝ている間に事を済ませようと思っていたのだが、間に合わなかったようだ。
「ただいま」気まずく挨拶をしたが、少女の涙は止まらない。
PR
最近、彼はスマホばかりいじっている。
一緒に食事をしているときも、私がトイレに行っている間にも。
気になって「何してるの?」と言ったこともあった。
曖昧に誤魔化された。
浮気だろうか。
スマホをやりとりしている相手は誰なのだろうか。
ただの友達ではないだろう。
知りたくない。
今日の読書の供はクッキーだ。
バターをたっぷり使ったクッキーは口の中でほろりと崩れる。
甘い口どけについつい手が伸びる。
本の頁をめくりながら、クッキーを口に運ぶ。
静かな時間だった。
夢中になって本を読んでいると、痛みを覚えた。
奥歯だ。
虫歯の痛みに何もかも中断した。
大樹に依存して咲く花精がいた。
圧し掛かる花精に大樹は声なき悲鳴を上げていた。
森の奥底で妖艶な花が咲いた。
そこから花精が生まれいずる。
噂を聞きつけてやってきた若者は肩を落とした。
そこには花が咲いているだけで花精はいなかった。
村に帰り「もういないよ」と若者は告げた。
テレビをつけると、どの局も同じニュースを流していた。
久しぶりに娯楽番組を見たいと思っていたのだけれども。
繰り返されるニュースには、新しい情報は無いようだ。
深刻な顔をしたアナウンサーが同じ言葉を繰り返している。
諦めてテレビの電源を切ると、パソコンを起動させる。
神様が動物たちに色を与えていきました。
欲張りなカラスは全ての色を混ぜた色に羽根を染めて欲しいと言いました。
その結果、漆黒の羽根を手に入れました。
真っ白なカラスは真っ黒なカラスになってしまったのです。
カラスは後悔したのでしょうか。
カラスは鼻で笑ったことでしょう。
冬に向かっている中、人生に春が来た。
今年はクリスマスにバイトなんてしなくて済む。
一緒に過ごしてくれる彼女が出来たのだ。
バイト仲間と過ごすクリスマスも悪くはなかったけれども、それとこれは別物だ。
彼女が嬉しそうに、指先を握ってきた。
ほんの少し低い体温にドキリっとした
少女の傍らには必ず少年がいた。
不安な時も、苦しい時も、黙って隣にいてくれた。
まるで影のように寄り添う少年は、常に微笑んでいた。
それに勇気づけられた。
少年はきっと知らない。
役目とか、仕事だとか、理由はいくらでもあるだろうけど、少年がいるだけで幸福な気分になった。
天から雫が零れ落ちてくる。
それを見て少女は歓喜する。
ハンガーに吊るされた雨合羽を身につける。
ピンク色の雨合羽はデパートで一目惚れしたものだ。
少女は雨の中、出て行く。
ちょうどお隣さんが傘を差してやってくるところだった。
少年は雨からかばうように少女に傘を傾ける。
シルクのドレスにエナメルの靴。
歳の数だけの白色の薔薇の花束。
美味しそうなチョコレートケーキに、目に賑やかなオードブル。
バースデーカードには生誕を祝う言葉が並んでいた。
「こんなものが欲しいわけじゃないのよ」と少女は呟く。
贈り主には決して届かない気持ちだった。
真っ白な壁の図書館にはたくさんの本が埋まっている。
誰かに読まれることを静かに待っている。
私は日課のように図書館の自動ドアをくぐる。
何を読もうかと物色していると、名を呼ばれた。
いかがわしい本のコーナーではなかったけれども狼狽する。
そこにはクラスメイトが微笑んでいた
錦に飾る秋がやってきた。
紅い毛足の長い絨毯を踏み進む。
玉座にはまだ幼さが残る少女が座っている。
扇で口元を隠した少女は俺の名を呼んだ。
拝命を受ける。
魔王討伐という誰もなしえたことがない命だった。
俺は絨毯を見つめ、一礼をする。
俺が生まれた時に決まっていた最強の運命だ
戦場に立てば怪我からは逃れられない。
鍛錬とは違うのだ。
それぐらい少女も理解していた。
覚悟を持って戦場に立った。
けれども怪我を負ったのは少女ではなく、少年だった。
いつも通りの微笑みを浮かべ、少女を庇ったのだった。
守られるために戦場に来たわけじゃないのに。
ホラーなDVDを借りてきてしまった。
「あまり怖くないよ」と言う友人の勧めで借りたのだが、悲鳴を上げないようにするので精いっぱいになった。
充分、怖い。
でも目が逸らせない。
手を握りしめる。
映像の中の主人公になった気分だ。
決して逃げ切れない殺人鬼が追いかけてくる。
最後の黄昏だった。
もう二度と太陽が昇ってくることはない。
暗黒の物語の始まりだった。
悪い妖精が太陽を飲みこんでしまったのだった。
太陽を取り戻すべく、選ばれた少年は旅立つ。
ランタン片手に暗い道を歩く。
悪い妖精の根城まで孤独な旅が続く。
太陽のありがたみを再確認する。
PREV ← HOME → NEXT
忍者ブログ [PR]
 △ページの先頭へ
Templated by TABLE ENOCH