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「 未選択 」
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もうすぐホワイトデーがやってくる。
約一か月前のバレンタインデーには手作りのチョコレートを贈った。
義理と本命、どちらにもとれるようにトリュフを3個。
お返しは何が返ってくるのだろう。
お返し自体、貰えないかもしれない。
そう思うと今夜も良く眠れない。
早く当日になればいい
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いつからだろう。
幼なじみと一緒に行動するのが嫌になったのは。
幼なじみは同性から見ても可愛らしくて、妖精のようだった。
私はその正反対。
女らしいところはなかった。
よく男の子に間違われていた。
それが悔しくて幼なじみと距離を置き始めた。
自分でも歪んだ感情だと思う。
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どれだけありふれた光景だろうと、君がいると輝いて見えた。
子どものように、はしゃぐ君の声が心地よかった。
次はどこに行こうかと、考えるのが楽しかった。
君が喜んでくれるからそれだけで、幸せな気分に浸れた。
手を繋いで帰る夜が、ちょっとだけ寂しかった。
だから遠回りをした。
久しぶりの風邪は体力を奪っていった。
布団の中で荒い呼吸を繰り返す。
熱が上がってきたみたいだった。
ふいに障子が開いて冷たい風が室内を駆け回る。
「大丈夫?」幼なじみが布団の中の手をさりげなく、指を両手で包む。
ヒンヤリとしていて気持ちが良かった。
「大丈夫」と返した。
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きっと明日になったら忘れている。
今は心が痛いけれども、眠ってしまえば過去になる。
普通の顔をして、学校に行くんだろう。
友達とわいわいと昼ご飯を食べて、退屈な授業には居眠りして。
いつも通りの日常が待っているんだろう。
それなのに、なんでこんなに涙が溢れてくるんだろう
ツンデレは二次元だけで良いと思う。
「チケットが余ったから、誘ってあげたの。光栄に思えなさい」と幼なじみが言った。
チケットを見るとホラー映画だった。
独りで観たくはないものだ。
幼なじみは無理矢理、腕を握る。
微かに震えている。
そんなに怖いなら観に行かなきゃいいのに
簡単な魔術だった。
相方の猫ものんびりとした表情を浮かべている。
長い呪文を唱え続ける。
雨を雪に変える魔術は、集中力がいるだけだ。
魔法陣の真ん中で途切れないように呪文を続ける。
風が変わった。
辺りの空気が冷えてきたような気がする。
雨が霙に変わった。
あと少しだ。
雑誌で特集されていたゲームセンターに辿り着いたのは、終電がなくなった頃だった。
明るいライトの中、今が深夜だということを忘れさせてくれる。
始発の時間まで時間を潰せそうだった。
一通りのゲームを楽しんだ後、彼女を駅まで送る。
「さよなら。ありがとう」と彼女は笑顔で言った
定時に仕事が終わった。携帯電話にメールが着ていた。
彼からのメールは珍しい。
久しぶりのデートになりそうだった。
帰る前に旅行に行った人のお土産の一口ゼリーを貰う。
夕方の橋は抒情的だった。
彼は小箱を取り出した。
「一生、大切にする。だから受け取ってくれ」と言われた。
小春日和に誘われて近所の公園にやってきた。
 幼なじみがふいに、満面の笑みを浮かべながら、両手を折れんばかりに握ってきた。
 狭い公園だ。
 あちらからはちょうど死角になっていて見えないだろうが、こちらからはばっちり見える。
 テニス部の部長が女連れでベンチに座っていた。
嫌な小学校時代だった。
 紫色に染められたガイコツが正門前に立っていて、始業の時間になると問答無用で正門を閉じる。
 今日も寝不足な体を抱えて走る。
 遅刻3回で欠席1回にカウントされてしまう。
 欠席が多いと通信簿に書かれてしまう。
 眠い体を押して閉まりかけの正門をくぐる。
朝一で呼び出された。
「観覧車に乗りたくなったの。どうせ暇しているんでしょう?同行を許してあげるわ」
 ツンデレは鑑賞用のツンデレが一番だ。
 リアルで身近にいると迷惑でしかない。
「さあ、行くわよ」こちらの予定も訊かずに歩き出す。
 少年は溜息をつきながら付き合うのだった。
そろそろアイコンを変えようかなぁと思った。
 人肌が恋しくなる秋の夜長のことだった。
 偏頭痛の予兆を感じて、白い錠剤を飲み下す。
 次はどんなアイコンが良いだろうかとデジカメで撮った写真を眺める。
 どれも同じような写真ばかりで自分の趣向が凝縮されているようで恥ずかしかった。
居酒屋が並ぶ高架下。
 夕方だからか一杯ひっかけて帰る客が多い。
 その中、腰を据えて飲んでいた。
 同僚とトランプを広げて他愛のない話をしていた。
 が、いつの間にかケンカ腰になっていた。
「今、すり替えたでしょ」
「まさか、マスターも見ていたよな」と水かけ口論になってしまった。
ペットボトルを一気飲みする。
 少し涼しくなったような気がする。
 この夏は異常に暑い。
 隣で幼なじみの少女が微笑んでいた。
 汗などかいていないようで涼しげに見えた。
 少女は軽々しく、両手に触れる。
 ヒンヤリとして気持ち良かった。
 ずっと触れていたいと思ってしまった。
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